研究課題/領域番号 |
19K10474
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 大阪歯科大学 |
研究代表者 |
三宅 達郎 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (40200141)
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研究分担者 |
片岡 宏介 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 教授 (50283792)
土居 貴士 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (20388375)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 経鼻ワクチン / ホスホリルコリン / 粘膜アジュバント / アテローム沈着抑制 / 樹状細胞 / B-1a B細胞 / APRIL/BAFF分子 / TACI分子 / T15 idiotype / アテローム性動脈硬化 / 経鼻ワクチンアジュバント / APRIL / BAFF / TACI / 動脈硬化 / 経鼻投与 / DNAワクチン / 抗体 / アテローム形成 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、新たな粘膜アジュバントとPCをキャリアタンパクに多価結合したPC-KLHを抗原とし、マウスに同時経鼻投与することにより、PC抗体が粘膜部および全身系に誘導されること、またその誘導されたPC抗体がT15 idiotype抗体であることを検証する。さらに歯周病細菌感染によりアテローム形成を促進させたApoE KOマウスを用い、同経鼻ワクチンによるアテローム形成抑制効果の検証を行う。
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研究成果の概要 |
本研究では、Flt3 ligand発現DNAプラスミドとCpG ODN 1826を併用したダブルDNAアジュバントとホスホリルコリンを抗原とする経鼻ワクチンを高脂血症モデルマウスに投与した時、抗原のみを投与したマウスと比較して粘膜部および全身系における抗原特異的免疫応答の有意な誘導、そしてその誘導抗体がT15 idiotypeである可能性が示され、さらに、大動脈部におけるアテローム形成抑制効果を認めた。また、脾臓および腹腔内の樹状細胞数、B-1a B細胞数の有意な増加、さらにそれら樹状細胞上のAPRILおよびBAFF分子、B-1a B細胞上のTACI分子の有意な発現が認められた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
2019年WHOの報告では、虚血性心疾患および脳卒中による死亡者数が第一、第二位を占め、これら炎症を伴う血管閉塞性慢性疾患は世界最大の死亡原因である。 これまで感染症予防が中心のワクチンは、近年ではアテローム性動脈硬化だけでなく糖尿病、アレルギーといった慢性炎症性疾患やNCDsの予防や治療にも応用され、我が国においても脂質異常を増悪させるタンパクに対するペプチドワチン療法などが開発されているが、それらは従来通りの針による注射ワクチンである。本研究成果は、針不要の無痛型、そして針による二次感染や医療事故、医療廃棄物問題などを回避することを可能とする粘膜投与型ワクチン開発につながるものである。
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