研究課題/領域番号 |
19K10487
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
竹村 昌也 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (30378707)
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研究分担者 |
大久保 仁嗣 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (70408144)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 吸入指導 / 喘息 / アドヒアランス / 地域調剤薬剤師 / COPD / 吸入手技 / 薬剤師 |
研究開始時の研究の概要 |
喘息およびCOPD治療において吸入療法は最も重要であるが,指示通りの吸入手技や吸入量が守られているのは50%に満たない.服薬遵守(アドヒアランス)不良や吸入手技の誤操作が、両疾患の増悪頻度や入院頻度・予後に影響することが数多く報告されている.医療費の高騰が問題となっているが,吸入薬などの通常喘息治療薬に比べはるかに薬価の高い抗体製剤が喘息治療に応用される状況下において患者教育・指導の徹底で,喘息やCOPDを過大評価しないことが重要である.本研究では、アドヒアランス問診票および吸入手技チェックリストを用い,地域調剤薬剤師との連携による実践的で効果的な服薬および吸入手技指導法の検証と確立を目指す.
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研究実績の概要 |
現在までに吸入治療を要する成人喘息患者123名およびCOPD患者38名を対象とし、吸入指導マイスターによる投与群101名(喘息患者80名 COPD 21名)、非マイスター投与群60名(喘息43名 COPD患者17名)の2群に分類しエントリーした。マイスター指導群は12ヶ月のフォロー期間中に計3回の定期吸入指導を受けた。定期吸入指導の内容は、チェックリストに基づいた吸入手技の確認・評価・指導、アドヒアランスの確認・指導からなる。両群とも受診1、6および12ヶ月後に以下の項目に関する評価を行う。 1ASK-12:ASK-12総スコアが23点以上の患者を対象に原因項目に対する指導を行う。2ACT(Asthma Control Test): 過去4週間の喘息コントロール状態を評価 する質問票3CAT(COPD Assessment Test) :8項目の質問によりCOPDコントロール状態を評価。4肺機能検査: 1秒量、努力性肺活量、1秒率、ピークフロー、 呼気NOを評価する。 5吸入手技評価: 吸入デバイスの使用手順を8-10項目にスコア化し評価する。重大な誤操作(Melani A etal.ResMed2011)は手技指導対象とする6喘息 /COPDの増悪頻度:各疾患の増悪の定義は既報に従う。1年間の増悪回数を評価 プライマリーエンドポイント:12か月後のACT(喘息)およびCAT(COPD) セカンダリーエンドポイン:12か月後のASK-12総スコア、吸入手技、増悪頻度、肺機能、QOL。上記対象者の喘息患者において、 19名が1か月後の評価に受診せずドロップアウトした。また通院中ではあるが6か月後の評価に受診できていない対象者が複数名いる.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画では2019年度の対象者数は喘息患者150名 COPD患者75名と設定していたが喘息患者は予定の対象人数に近づいているが、COPD患者は特にエントリーが少ない。理由として新型コロナウイルス肺炎流行による患者の受診控えが影響したと考えられる。また同様の理由で6か月後の評価が実施できていない患者がいる。
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今後の研究の推進方策 |
本研究は多施設前向き試験であるが、協力施設からのエントリー数の確保が少ないため、対象者の確保を促していく。2023年度も引き続き対象患者のエントリーに努める。
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