研究課題/領域番号 |
19K10493
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 聖隷クリストファー大学 |
研究代表者 |
泉 良太 聖隷クリストファー大学, リハビリテーション学部, 教授 (80436980)
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研究分担者 |
能登 真一 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 教授 (00339954)
長山 洋史 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 准教授 (00552697)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 医療経済学 / 効用値尺度 / 健康関連QOL / 運動器疾患 / 心大血管疾患 / 呼吸器疾患 / リハビリテーション / 費用対効果 / 医療・福祉 |
研究開始時の研究の概要 |
国内でのリハビリテーション対象者(心大血管、運動器、呼吸器)におけるQOL尺度の「臨床的に意味のある差」を明らかにし、対象者自身が感じる幸福度の向上について調査する。このことにより、全人間的復権を目的とするリハビリテーションの効果をより示すことが出来ると考える。また、先行研究では国外の報告が多いが、国外の報告との比較を行うことにより、日本の価値観を踏まえた結果を示すことが出来ると考える。
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研究実績の概要 |
運動器疾患について,詳細に分析を実施した. 対象は77名,年齢77.7±12.7歳,初期評価から再評価までは31.9±14.3日であった.診断名については,大腿骨頚部・近位部骨折が35名であり,半数弱を占めた.初期評価と再評価の比較では(初期評価/再評価),EQ-5D-5Lの本人回答は,(0.56±0.20/0.74±0.18),代理人回答は,(0.55±0.18/0.74±0.14),MMSEは,(26.0±4.7点/27.1±4.0点),FIMは,(86.9±17.1点/107.5±15.1点)であり,全ての項目で有意に向上した(p<0.01).QOL値の一致度については,初期評価0.68,再評価0.72であり,十分な一致度であった.EQ-5D-5Lの各項目の一致度は,初期評価時に0.33~0.56,再評価時に0.31~0.56であった. 本研究より,リハ前後でHRQOLが向上することが分かった.一致度については,代理人が家族の場合には,本人より低いQOL値を示すと報告されているが(William, et al. 2006),本研究では代理人をOTとしたため,一致度が高値を示したと考えられる.これは,回復期リハ病棟という特性上,対象者と1対1で接する時間が多いことから,精神面も含めた全身状態を把握しやすいことがあげられる.結論としては,OTによるHRQOLの代理人回答は,回復期リハ病棟の運動器疾患患者での本人回答が困難な対象者のQOL評価の参考とすることができる可能性があることが分かった.(しかしながら,診断名や重症度による違いや評価時期によっても本人のQOLは変化するため,今後も丁寧に調査していく必要がある.)
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
COVID-19の制限緩和により,病院内でのデータ収集が進んだため
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今後の研究の推進方策 |
心大血管疾患および呼吸器疾患についてもデータ収集が完了したため,それらのデータ解析を進めて行く.
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