研究課題/領域番号 |
19K10512
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
甲斐 由紀子 宮崎大学, 医学部, 参与 (70621803)
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研究分担者 |
舩元 太郎 宮崎大学, 医学部, 講師 (20404452)
山本 恵美子 愛知医科大学, 看護学部, 准教授 (50464128)
綾部 貴典 宮崎大学, 医学部, 教授 (70295202)
竹山 ゆみ子 宮崎大学, 医学部, 講師 (90369075)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 医学生 / 研修医 / 卒前・卒後 / シームレスな医療安全教育 / ヒヤリ・ハット体験 / 質問紙調査 / 卒前・卒後のシームレスな医療安全教育 / コンピテンシー / 自記式質問紙調査 / 臨床実習 / 初期研修 / 初期研修医 / 医療安全教育アプローチ / シミュレーション教育 / シームレス / 模擬患者 |
研究開始時の研究の概要 |
医学生や医師の教育・診療に携わる「医療安全管理部」「医療人育成支援センター」「看護学科」が連携して「学習プログラム」を開発・試行する。 具体的には、(1)「医師版ヒヤリ・ハットの認識調査」(以下、質問紙)を作成、(2)同一対象者に卒前・卒後調査を実施、(3)(2)の解析後、実事例を用い模擬患者を活用した「シミュレーション教育」を開発、(4)(3)の評価後、コンピテンシーを備えた実践的能力を学ぶ卒前学習プログラムを試行する。(5)卒前学習を「臨床経験を積みながら学び直す」卒後教育と連動させることで既存の知識と繋がり、「why」(なぜ行うか)が考えられるシームレスな医行為学習モデルに発展させる。
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研究成果の概要 |
過去10年間の医師のインシデント報告等を基に、自記式質問紙調査票を開発し、医学生と研修医の体験・今後の対処等を比較した。 体験は、研修医がほぼ全員、医学生は8割であった。χ2検定の結果、研修医は、患者に侵襲を及ぼす診療に関して優位にヒヤリ・ハットを認めた。研修医・医学生とも最多の対処は、医療行為を実施する前・中・後の確認だった。研修医は、経験が浅く、知識・経験不足により誤った判断をしやすくエラーを生じやすい。医療者は相互連携しながら、教えあい聞きあえる人間関係を作り、研修医が組織内システム(研修、報告、連絡、チーム連携等)に精通し、自ら気づき躊躇なく行動できるよう導く実践的教育が重要である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
安全に配慮した診療ができる医師を育てるには、初期段階より医療安全マインドを身につける教育が重要であり、“なぜルールがあるか” “なぜルールを守らねばならないか”という態度教育が必要である。しかし、実習中に危機的状況に遭遇する機会が少なく、恣意的にヒヤリ・ハット体験ができる教育を行なうのは困難である。日本では、医学生が医療安全マインドを育む契機となる行動志向や分析思考などのコンピテンシーを備えた卒前・卒後のシームレスな医療安全教育が確立していない。 本研究は、卒前・卒後で「ヒヤリ・ハット認識調査」を実施し、結果からコンピテンシーを備えた実践能力を学ぶ卒前医療安全教育開発の基礎データを収集した。
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