研究課題/領域番号 |
19K10514
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
|
研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
福田 英克 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (80448711)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
|
キーワード | デバイスラグ / 薬事承認 / レギュラトリーサイエンス / 医療機器 |
研究開始時の研究の概要 |
「デバイスラグ」とは日本で医療機器の薬事承認が欧米よりも遅れることである。デバイスラグの要因として開発相談・審査体制が不十分であることや審査基準が不明瞭であることが指摘されてきた。このため、医療機器審査の迅速化対策として、開発相談・審査体制の拡充および審査基準の明確化の推進などの対策が導入されてきた。しかし、未だにデバイスラグが改善していない疾患分野が存在する。本研究では、日米間のデバイスラグの発生要因や医療機器審査の迅速化対策の効果を分析する。本研究において、医療機器の早期承認の障害となっている原因を明らかにし、デバイスラグ解消の対策を立案するための基盤となる知見を発信することを目指す。
|
研究成果の概要 |
平成13年4月から令和2年3月までの間に日本で承認された医療機器を本研究の対象とした。申請ラグ(日本における申請日と米国における申請日の差)、審査ラグ(日本の審査期間と米国の審査期間の差)及びデバイスラグ(申請ラグと審査ラグの和)の変化を評価した。デバイスラグおよび審査ラグは前期承認品目(平成25年3月以前の国内承認)に比し、後期承認品目(それ以降)で短かった。優先審査品目の国内審査期間は非優先審査品目よりも短かった。申請ラグの正の規定因子は510K品目、負の規定因子は国際共同治験であった。審査ラグの正の規定因子は510K品目であった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本では医療機器の薬事承認が欧米よりも遅れることが多い。この現象はデバイスラグと呼ばれている。本研究により、デバイスラグは改善傾向にはあるが解消には至っていないことが明らかとなった。さらに、国際共同治験により申請ラグは短縮され、優先審査品目の国内審査時間も短縮されていたが、510K品目に代表される比較的リスクの低い医療機器が申請ラグおよび審査ラグの要因であることが示された。デバイスラグの解消に向けて、国際共同治験の促進および低リスク品目の国内早期申請の促進と審査迅速化対策が急務と考えられた。
|