研究課題/領域番号 |
19K10515
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
笹島 浩泰 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80196188)
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研究分担者 |
荻田 庄吾 京都府立医科大学, 医学部附属病院, 専攻医 (20871164)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 脳梗塞 / 選択的血栓溶解術 / 髄膜腫 / 髄膜腫の外科治療 / インフォームドコンセント / 漫画 / マンガ / 病態説明 / 病態説明漫画 / 蝶形骨縁髄膜腫 |
研究開始時の研究の概要 |
脳神経外科の臨床では、救命目的の外科治療を遂行するまでに一刻の猶予もない局面が経験され、昏睡状態の患者に病状を説明する術もなく、切迫する病態、治療法、治療後の機能予後を理解した上での治療選択は患者家族に委ねられている。 医師は短時間で病状に説明するものの、患者家族には驚愕や動揺があり、短時間でこれらを正確に理解して意思決定するには多くの困難を伴い、[医療者側と患者側の溝」が問題となっている。 本研究は、視覚芸術(漫画)用いて「インフォームド・コンセント」における時間的かつ空間的問題を解消し、患者・家族側の定量評価を加えながら医療の質と患者側の満足度を向上させることを目的とした研究である。
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研究実績の概要 |
脳梗塞の原因には一過性血発作や頸部頸動脈窄症、動脈硬化による頭蓋血管窄症、心房細動など多岐に渡る原因が含まれ、治療においては、抗血小板療法、抗凝固療法、選択的血栓溶解術、頸部頸動脈ステント留置術、頸部頸動脈血栓内膜剥離術、頭蓋外内血管吻合術、外減術など病態に応じた積極的治療が急性期や亜急性期さらに慢性期に目的に応じて選択される。とりわけ、超選択的血栓溶解術は虚血発作発症後数時間以内に治療を開始する必要があり、これらの病態や治療を動揺する家族に短時間で説明して治療選択に同意を得るのは困難な作業であり、臨床現場での喫緊の課題である。 京都府立医科大学脳神経外科を受診した急性期脳梗塞患者において、患者モデルと家族や医療機関の登場人物を想定し、患者の生活背景から病態の発症様式、実際の手術から術後経過、リハビリテーション、退院までの一連のストーリーを作成し、実際の検査画像、診察室および病棟風景、手術風景、術後病室での患者状況等の画像撮影を行い、漫画作成に必要な風景資料を収集し、研究協力者である京都精華大学マンガ学部の作画者と合同会議を開催して漫画を完成させ、外部業者に委託して、製本した。しかしながら、すでに完成した髄膜腫および脳梗塞の病態説明漫画の臨床応用に関して、新型コロナウイルス感染症の蔓延による救急業務の縮小や、不急手術の延期等による影響のため、予定より進行が遅れており、研究期間を1年間延長せざるを得なかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
すでに完成した髄膜腫および脳梗塞の病態説明漫画の臨床応用に関して、新型コロナウイルス感染症の蔓延による救急業務の縮小や、不急手術の延期等による影響のため、予定より進行が遅れており、研究期間を1年間延長せざるを得なかった。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染症が感染症法上で5類に変更され、医療提供体制が大幅に変更された。理論的には病原体保有者の入院加療が全病院で可能となり、救急業務体制等に縮小はないと考えられ、髄膜腫および脳梗塞の病態説明漫画の臨床応用が予定どおり進められると想定している。
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