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病院機能に応じた院内虐待対応組織の役割についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K10525
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
研究機関地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立こども医療センター(臨床研究所)

研究代表者

田上 幸治  地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立こども医療センター(臨床研究所), 臨床研究所, 部長 (20720981)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
キーワード子ども虐待 / 病院 / 院内虐待対応チーム / 性虐待 / 乳幼児の頭部外傷 / CPT / 多機関連携 / 医療機関 / 虐待対応チーム
研究開始時の研究の概要

医療機関が子ども虐待に対し、組織的に子どもの安全をより確実に担保し、支援につなげていくための仕組みとしてCPTを構築、より充実したものにすることが急務である。しかしながら、2015年度に行った高度医療機関調査では、CPTが存在するにも関わらず、事実上機能していない施設が多数あった。2016年度の児童福祉法の改正など、虐待を取り巻く環境は変化している。このような社会的な関心や環境の変化のなか、どのようにCPTが変化しているかを調査するとともに、病院機能に応じたCPTの役割を提示し、医療機関での虐待対応の標準化を目指す。

研究実績の概要

背景:子ども虐待の相談件数は年々増加し、悲惨な虐待事例の報道は後を絶たない。社会の子ども虐待への関心は高まり、2016年と2017年には児童福祉法が改正された。目的:医療機関のChild Protection Teams: CPTsの普及率とCPTの機能を明らかにし、2015年に行った同様の調査と比較、検討した。方法:2020年9月に小児の臓器移植に係る全国421医療機関を研究対象とした。アンケートの項目は、CPTの有無,前年度1年間にCPTで検討された症例数と虐待通告した症例数、CPT の機能、および病院サービスであった。結果: 421 機関のうち、286 機関 (67.9%) が調査に回答した。これらの機関のうち、252 (88.1%)機関がCPTを設置していた。1 年間に検討された症例数と虐待通告した症例数の中央値は21.0 および 4.0 で、前回の調査では 11.0 と 4.0 であった。8 (4.5%) 機関では、1年間に症例検討が無く、54(30.5%)機関で1から10件であった。前回の調査では 12 (10.4%)機関 と 41 (35.7%) 機関であった。結論:社会状況の変化の中で、医療機関はその役割を果たすことが期待され、これらの目標を達成するための機能を向上させてきた。検討される症例の数は増加し、CPT の機能は向上したと考えられる。2022年の診療報酬改定では養育支援加算が制定され、さらにCPTの充実が図られていると思われる。
研究結果に基づき、以下の学会発表、講演会発表を行った。・東京都特別区 児童虐待研修 2023/6/22-23 「性虐待について」・性犯罪被害者の対応についての研修 横浜市 2024/2/15 「子どもの性虐待の現状と課題」・神奈川県立保健福祉大学 実践教育センター 2024/2/17 「子どもの虐待対応」 ・京都第一赤十字病院こどもと家族のサポートチーム主催研修会 京都市 2024/3/15 「性虐待の具体的な対応」・第70回日本小児保健学会学/術集会 東京都 2023/6/16 シンポジウム1「子どもの性被害・性虐待に立ち向かう」

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

アンケートの実施、データの解析、論文作成、学会発表を行った。現在、論文の投稿は済み、査読中である。

今後の研究の推進方策

子どもの虐待という大きな社会課題について、児童福祉法の改正や社会の関心の高さから、医療機関でもその対応を進化させてきている。しかしながら、性虐待など手が付けられていない分野もあり、一定の病院機能をもつ医療機関は性虐待などの対応をする必要があると考える。制度的な改定も含め今後検討していく。2022年10月よりRISTEX「性虐待などの被害児の心身の回復にむけた医療機関をハブとするCACモデルの構築」というプロジェクトを実装中である。2022年の診療報酬改定により、養育支援加算として虐待対応に大きな診療報酬が認めまられ、子ども虐待への関心が高まったと思われる。今後、追跡していきたい。

報告書

(5件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2023 2022

すべて 学会発表 (7件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件)

  • [学会発表] 『乳幼児重症頭部外傷後遺症に対する小児神経科医の役割』乳幼児重症頭部外傷後遺症の慢性期経過2023

    • 著者名/発表者名
      田上幸治
    • 学会等名
      第65回日本小児神経学会学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 公募シンポジウム「子どものためのワンストップセンターの実践と展望」系統的全身診察について2023

    • 著者名/発表者名
      田上幸治
    • 学会等名
      第29回日本子ども虐待防止学会学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Follow-up national survey of hospital-based Child Protection Teams in Japan2022

    • 著者名/発表者名
      Koji Tanoue, Fujiko Yamada
    • 学会等名
      The International Society for the Prevention of Child Abuse & Neglect
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 第二回院内虐待対応チーム全国調査2022

    • 著者名/発表者名
      田上幸治
    • 学会等名
      日本小児科学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 養育支援加算とれていますか?全国CPT追跡調査2022

    • 著者名/発表者名
      田上幸治、山田不二子
    • 学会等名
      日本虐待防止学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] Follow-up national survey of hospital-based Child Protection Teams in Japan2022

    • 著者名/発表者名
      Koji Tanoue, Fujiko Yamada
    • 学会等名
      ISPCAN  Congress 2022
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 第二回院内虐待対応チーム全国調査2022

    • 著者名/発表者名
      田上幸治
    • 学会等名
      第125回日本小児科学会学術集会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2024-12-25  

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