研究課題/領域番号 |
19K10527
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
高屋敷 明由美 筑波大学, 医学医療系, 講師 (80375500)
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研究分担者 |
前野 哲博 筑波大学, 医学医療系, 教授 (40299227)
春田 淳志 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (70758911)
前野 貴美 筑波大学, 医学医療系, 講師 (80528480)
小曽根 早知子 筑波大学, 医学医療系, 講師 (80645549)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 健康の社会的決定要因 / 地域医療教育 / Faculty Development / Social Empathy / 行動科学 / 健康の社会決定要因 / 卒前医学教育 / Faculty development |
研究開始時の研究の概要 |
医療者は、健康に影響を与える貧困や労働・社会格差などの社会的要因(Social Determinants of Health, 以下SDH)を正しく理解し、アプローチを行う役割を担う。先行研究の蓄積が乏しいこの分野の卒前医学教育の現状を踏まえて、我が国で先駆的に医学生のSDH教育プログラムを導入した筑波大学および国内外の先行事例をあわせて、量的研究と質的研究(教員・学生インタビュー、文献調査)を複合的に行うアクションリサーチの研究デザインを用いて教育効果の検証を行い、SDHの教育推進に活用できる汎用可能なFaculty Developmentプログラムの開発を行う。
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研究実績の概要 |
本研究の目的として、大学医学部における健康の社会的決定要因(Social Determinants of Health;以下 SDH)に関する効果的な教育カリキュラムの開発とその実施に必要なFaculty Developmentのプログラムを開発することをあげている。2023年度は、前年度までに実施した筑波大学における地域医療実習で実施するSDH教育プログラムの経年的な改善に伴う教育効果の評価、およびFDプログラム開発の経緯について質的分析を行った結果の公表を行った。 一つ目は、SDH教育プログラムの3年分の医学生のレポートを、SDHの理解のレベルを深い順に"refective", "analytical", "descriptive"の3段階に分け、更にSDHの要素の幅広さを解析した結果、経年的にプログラムが改善されるにつれて、学生のSDHに対する理解が深まったことが示された。 二つ目は、SDHプログラム担当教員のインタビューおよび振り返りの記録から継続的な教員用の教材作成・改訂を含むFDプログラム改善を行ったプロセスに関するアクションリサーチの成果の公表である。教員が継続的なFDを活用しながらSDHプログラムにの関わってきたプロセスは、学生の意見が教員のreflectionを促していき、教員の関わりは「教授者」から「学生の学びを促す役割」を経て最終的には「学生と共に学び合う存在」に変遷したことが明らかになり、このプロセスは教員の「intentional unlearning」と考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
計画していた結果について、covid-19パンデミックの影響から国際学会の参加・発表の時期が遅れて2023年度になってしまった。それに伴い、医学教育関係の国際誌に論文執筆も遅れており、投稿までのブラッシュアップ作業に時間を要してしまっているため。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度に国際学会で発表したSDHに関する医学教育プログラムに関するFDプログラムの改善のアクションリサーチについての論文を完成させ、2024年度内に医学教育関係の国際誌に投稿する予定である。
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