研究課題/領域番号 |
19K10558
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
北村 温美 大阪大学, 医学部附属病院, 助教 (60570356)
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研究分担者 |
中島 和江 大阪大学, 医学部附属病院, 教授 (00324781)
猪阪 善隆 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (00379166)
徳永 あゆみ 大阪大学, 医学部附属病院, 特任助教(常勤) (60776409)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 訪問看護 / 情報共有 / SNS / 地域包括ケア / 多職種ネットワーク / PDカフェ / peer-to-peer / ネットワーク / 腹膜透析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、地域包括ケアシステムを構成する、患者・家族間、訪問看護師間、医師間のそれぞれの階層別に、構成員の知識と経験を共有するpeer-to-peerネットワークを設置することで、これまでの患者単位の「サイロ型連携」から、「同じ悩みや課題を有する仲間(peer)間でのつながりを有する多職種連携」へと構造展開し、その有効性を検証する。階層毎のネットワークが加わることにより、構成員の経験値に依らず多様、特殊な病態にも対応でき、病態変化の予測と早期対応、より有効な患者教育を可能とし、地域包括ケアシステムが本来目指している、効率的で効果的な自律分散型ヘルスケアシステムへの転換が促されると考える。
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研究実績の概要 |
令和4年度は日本プライマリ・ケア連合学会学術大会、日本透析医学会、大阪CAPD研究会等に参加し、訪問看護と在宅医が連携した地域診療ネットワークについて情報収集を行った。 また「在宅腹膜透析を支える会」の全国ネットワークを活かし、腹膜透析の社会福祉サービスについて情報交換を行い、複雑な社会福祉サービス制度への理解の促進と、地域間での情報共有が必要であることを見出した。また、地域包括ケアを真に進めるためには大学病院が地域診療ネットワークに積極的に関わること、そのための地域医療との情報共有基盤の確立が必要であることが課題として認識された。 また、在宅療養を続けるがん患者との哲学カフェ、がん・認知症・透析患者とのサイエンスカフェを行い、慢性疾患患者が在宅療養において必要とする心理的サポート、がん患者間のピアサポートの問題点ん、意思決定支援の必要性等について情報収集を行った。また、調剤薬局を活用したピアサポートについても検討を開始した。 日常の腹膜透析診療においては、訪問看護の実績を重ね、情報共有プラットフォームをアプリケーション、電子メール、直通電話等の複数用意し、実践可能なネットワーク作りに尽力しているが、文書での情報共有では遅滞が発生すること、電話やメールでの情報共有には抵抗のある訪問看護師もいることが課題である。一方で、サービスを利用する患者側も、専門的知識を訪問看護や在宅医に求めがちであり、訪問スタッフの経験が多くない場合等には結局、大学と患者が1対1でつながる結果となってしまいがちである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
Covid-19の繰り返す感染拡大と、大学病院内への外部医療者の立ち入り禁止、条件制限等により、訪問看護師間での情報交換の場を設けることができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は在宅腹膜透析を支える会で使用しているMCSアプリを通じ、全国の訪問看護師および在宅腹膜透析医へアンケートを実施する。アンケート結果をテキスト分析する。 また、在宅腹膜透析に関わる社会福祉サービスに関する知識の共有と訪問看護ステーション間の連携強化のため、HPを立ち上げる予定である。
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