研究課題/領域番号 |
19K10598
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58020:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含む
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
菱田 朝陽 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (40447339)
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研究分担者 |
問山 裕二 三重大学, 医学系研究科, 教授 (00422824)
田中 光司 三重大学, 医学系研究科, 客員教授 (10345986)
川口 晃司 三重大学, 医学部附属病院, 准教授 (10402611)
中杤 昌弘 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 准教授 (10559983)
奥川 喜永 三重大学, 医学部附属病院, 教授 (30555545)
三木 誓雄 三重大学, 医学系研究科, 客員教授 (50242962)
山田 宏哉 藤田医科大学, 医学部, 講師 (80610352)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 大腸がん / がん早期診断 / マイクロRNA / 消化器がん / microRNA / コホート研究 / mRNA, microRNA |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、病院受診消化器癌・肺癌患者と健常人対照における末梢血RNAの発現データ解析を行い、消化器癌・肺癌診断マーカーとしてのRNA発現データの有用性を検討するとともに、大規模ゲノムコホート研究である日本多施設コーホート研究(J-MICC Study)の凍結保存検体(血液・尿)を用いてその有効性を確認し、我が国における大規模ゲノムコホートデータとその凍結保存検体を用いた、RNA発現解析によるがん早期診断マーカー研究の活性化と、血液・尿のRNA発現情報を用いた、消化器癌・肺癌の臨床診断前の超早期診断法の有用性の検証と健診等の臨床現場における実用化を目指す。
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研究成果の概要 |
大腸がん早期診断マーカー候補のマイクロRNA(miRNA)の網羅的解析施行の結果選ばれたmiRNAについて、独立したデータセットを用いた再現性検証の結果、早期大腸がん症例+対照において、miR-26a-5pとmiR-223-3pが診断精度100%(AUC=1.00)と高い診断能を示し、最終的に、日本多施設共同コーホート研究(J-MICC Study)の参加2年以内に進行期大腸がんを発症した症例と性年齢をマッチさせた対照を用いた検証の結果、miR-26a-5pがAUC=0.84(P=0.014)と高い診断能を示し、新たな大腸がんの早期診断マーカーとなる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回のコホート研究の保存検体を活用した研究により、従来の検査法より侵襲の少ない、少量の血液中のマイクロRNAであるmiR-26a-5pの濃度を調べることにより、病院の検査で診断を受けるよりも早期に大腸がんが診断できる可能性が示唆された。miR-26a-5pは大腸がんにおけるスーパーエンハンサー関連miRNAであることが知られており、今後の同miRNAの大腸がんを含むがん発症やがん早期診断マーカーとしての役割についての更なる研究が待たれる。今回の研究は限られた症例数での検討結果であるため、今後より多数例での検証により、実用化の可能性を慎重に検討する必要があるものと考えられる。
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