研究課題/領域番号 |
19K10600
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58020:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含む
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
景山 誠二 鳥取大学, 医学部, 教授 (60252706)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | HIV / エイズ / エイズ発症 / HIV流行 / 増殖能 / 抗HIV薬 / ヒト免疫不全ウイルス / 増殖能診断開発 / エイズ流行予防 / エイズ発症予防 / 責任遺伝子 / 純系ウイルス作成 / 増殖能責任遺伝子 / 細胞内制御因子 / 複製 / 増殖 / 薬剤耐性 / ウイルス増殖因子 / 発症 / 流行 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒト免疫不全ウイルス感染症対策には、流行規模の緩和とエイズ発症阻止の2つ課題解決のために、ウイルス株の性質が、流行規模やエイズ発症に影響するとの仮説を立てた。すなわち、「増殖力の高いウイルス株に感染した個体ではエイズを発症しやすく、このような個体が、流行規模を大きくする」と考えている。この課題を検証するため、近年感染者の増加が顕著なフィリピンをフィールドとし、フィリピン保健省と感染症中央病院との新たな共同研究を始める。
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研究成果の概要 |
ヒト免疫不全ウイルス(HIV)の増殖能診断方法の開発を企画した。まず、流行株増殖曲線により株間の増殖能の違いを観察した(Kageyama et al, JIAPAC 2019)。次に、薬剤耐性遺伝子を持たないHIV株であっても増殖能が高いと、抗ウイルス薬の種類により、通常投与量では制御出来ない場合を示した(Hinay et al 投稿予定)。さらに、増殖能診断の開発に向けて責任遺伝子の探索を開始した。増殖能の異なる2株からRT-PCR法によってcDNAを作成、市販のプラスミドと結合した。このプラスミドを末梢血単核細胞に導入し、純系HIV株を作成し診断薬開発に向けた基盤整備の一段階を終えた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
HIV感染症対策の目標は、エイズ発症予防や伝播効率の低下である。血中ウイルス量値が高いと、エイズ発症(重症化)やウイルス伝播(流行)を導きやすい。本プロジェクトでは、「血中ウイルス量を低値に留めるためには、体内の多様な株のうちで、高い増殖能株を優先的に排除すべきである」と考え、感染者体内の構成ウイルス株の「増殖能診断」を目指した。本研究期間に、増殖能の異なる多様な株の存在を確認し、高い増殖能株に対する既存治療薬の抗ウイルス効果の評価、増殖能関連遺伝子同定のための純系ウイルスの作成など、「増殖能診断」に向けた基盤整備の初段階を終えた。
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