研究課題/領域番号 |
19K10611
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58020:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含む
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
小島 弘幸 北海道医療大学, 薬学部, 教授 (10414286)
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研究分担者 |
武内 伸治 北海道立衛生研究所, その他部局等, 主幹 (20414287)
室本 竜太 北海道大学, 薬学研究院, 准教授 (30455597)
寺崎 将 北海道医療大学, 薬学部, 准教授 (10391195)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | マイクロプラスチック / 環境化学物質 / 核内受容体 / アリルハイドロカーボン受容体 / ベンゾトリアゾール系UV吸収剤 / 制御性T細胞 / 免疫毒性 / AhR / 制御性T細胞 / Nr4a / レポーターアッセイ / Foxp3 / 遺伝子発現 / 核内受容体Nr4a / 海洋汚染物質 |
研究開始時の研究の概要 |
核内受容体Nr4aのレポーター遺伝子アッセイ法を確立する。本法を用いて約300物質のマイクロプラスチック(MPs)由来化学物質におけるNr4aアゴニスト及びインバースアゴニスト活性を調べる。活性を示した物質について、PCを用いたドッキングシミュレーションによりNr4aとの相互作用を確認する。このように見出された化学物質の制御性T細胞(Treg)への影響をマウスを用いたフローサイトメトリー法で調べることで、MPsによるTregを介した炎症性疾患やがん疾患の増悪因子としての潜在性を明らかにする。
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研究成果の概要 |
化学物質による制御性T細胞(Treg)誘導には核内受容体(Nr4a, AhR)の活性化を介することが報告されている。細胞アッセイ系によりマイクロプラスチック(MP)に含有される化学物質のNr4a/AhR活性を測定した。Nr4a活性は検出されなかったが、UV吸収剤にAhRアゴニスト活性を検出した。AhR活性を示したUV-PS及びUV-Pをマウスに経口投与し脾細胞Treg分化能を解析したところ有意な増加を認めた。これらの作用は脾細胞を用いたin vitro試験でも再現され、選択的AhRアンタゴニストにより抑制された。以上の結果は、MP含有物質がAhRを介してTreg誘導能を有することを示している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
プラスチックは様々な製品の加工に使用されているが、難分解性であるため海洋を含めた地球規模での環境汚染を引き起こしている。これらはマイクロプラスチック(MP)となり魚介類が摂取し、最終的にヒトが摂取することになる。特にヒトの糞便や血液からMPが検出されており、人体への影響が懸念される。MPは微細化することで含有される化学物質が溶出しやすくなる。我々は、UV吸収剤としてプラスチックに添加されているベンゾトリアゾール類がAhRを介して癌発症等に関与する制御性T細胞の分化誘導を促進することを明らかにした。本研究は、今後解明が急がれるMP由来化学物質の免疫毒性に関する先駆的研究と考えられる。
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