研究課題/領域番号 |
19K10624
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
|
研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
指宿 りえ 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (90747015)
|
研究分担者 |
嶽崎 俊郎 鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 特任教授 (50227013)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
|
キーワード | NAFLD / 女性 / 肝線維化 / 遺伝子多型 / M2BPGi / TypeⅣコラーゲン7s / FIB4index / PNPLA3 / TM6SF2 / FIB4 index / 交互作用 / NASH / 脂肪肝 / 進展度 |
研究開始時の研究の概要 |
非アルコール性脂肪性肝疾患は、肥満人口や生活習慣病と伴に増加しており、メタボリック症候群を高率に合併し、一部は脂肪性肝炎から肝硬変・肝癌に進展する。また、性・年齢分布は男女で異なる特徴があり、NAFLDの進展度に影響する要因に関するエビデンスは限られている。 本研究では、一般住民における非アルコール性脂肪性肝疾患の脂肪肝の経過における表現型と肝線維化に関わる要因について明らかにし、個別化予防対策に質することを目的として、日本多施設共同コーホート研究に参加し腹部超音波検査を受けている研究協力者を対象に、横断的及び前向きに分子疫学研究を行う。
|
研究実績の概要 |
長期のエストロゲン欠乏は、女性NAFLDの閉経後の線維症リスクを上昇することが報告されている。そこで、肝線維化マーカーのM2BPGi値とTypeⅣコラーゲン7s値をアウトカムに女性NAFLDにおける脂肪肝の経時的変化(発生・持続・消失)と、環境要因との関連について前向き研究を行った。対象者は、2005~2009年に鹿児島県島嶼地域におけるJ-MICC研究ベースライン調査に参加した健診受診者で腹部超音波検査、5年後の第二次調査を受け、10年間の腹部超音波検査結果が利用できた女性228名である。ベースライン時、及び5年後を起点にそれぞれ2回連続して脂肪肝有りをNAFLD、2回とも脂肪肝無しを対照と定義し、ベースラインと5年後で、NAFLD++群、-+群、+-群として解析した。ベースライン時における閉経者は86.0%で、NAFLDとnon_NAFLDにおける閉経者の割合(P=0.39)、平均閉経年齢(P=0.90)、エストロゲンの平均欠乏期間(P=0.85)に差は無く、M2BPGi値とTypeⅣcollagen7s値と閉経との有意な関連は認められなかった。環境要因との関連は、M2BPGi値でAge(P<0.05)、γ-GTP(P<0.01)が正の相関を示し、TypeⅣcollagen7s値でALTが正の相関を示した。5年間の変化量では、M2BPGi値とHDL-cholesterol が負の相関を示し、TypeⅣcollagen7s値との関連は認められなかった。論文を再投稿中である。次に、NAFLDと脂肪肝新診断基準の代謝異常関連性脂肪肝(MAFLD)について横断的検討を行った。対象者は2005年~2012年に、J-MICC研究の鹿児島フィールドのべースライン調査に参加した健診受診者で、かつ腹部エコー検査を受けた男女4,912名である。脂肪肝は、38.8%(男性37.9%、女性62.1%)に認められそのうち、NAFLは69.1%、MAFLが76.1%であり、NAFLDとMAFLDの併存は63.4%に認められた。NAFLDとMAFLDの併存では、男性でALT、TG、BMI、女性でALT、FBG、BMIが正の関連、HDL-Cは男女とも負の関連が認められた。
|