研究課題/領域番号 |
19K10630
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
西野 善一 金沢医科大学, 医学部, 教授 (70302099)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | がん / 医療の質 / 待機期間 |
研究開始時の研究の概要 |
がん医療の質を評価するプロセス指標である診断から治療が開始されるまでの待機期間の現状と関連する要因について、わが国のがん医療の中心を担うがん診療連携拠点病院を対象として分析を実施する。北信4県の21施設の院内がん登録データにDPC調査データが結合された北信がんプロ地域がんデータベースと院内がん登録全国集計データの2016年、2017年診断症例を用いて、長期待機者の割合、待機期間の施設間、地域間格差、待機期間と関連する施設および患者要因について解析を行う。本研究から得られる結果は待機期間を短縮するための対策の立案に寄与するものと考える。
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研究成果の概要 |
北信がんプロがんデータベースの2016年と2017年の診断症例のデータを用いて胃、大腸、肺、女性乳房の癌について北信地域における診断日から治療開始日までの待機期間の状況と関連する要因を検討した。 女性乳房の待機期間の中央値は44日と他部位に比べて長く、ロジスティック回帰分析では診断から治療開始までの期間が30日を超える長期待機のリスクが他部位と比較して有意に上昇していた。また、マルチレベルロジスティック回帰分析による解析では、総病床数が上位3分の1の施設で治療を受けた者は、下位3分の1の施設における治療者を基準としたとき胃、大腸、肺の長期待機のリスクが他要因を補正後も有意に上昇していた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
がんが診断されてから治療が開始されるまでの待機期間は医療の質を評価するプロセス指標であり、待機期間が長くなることは患者の不安を増大させるとともに予後にも影響する可能性が報告されている。 本研究では乳癌および病床数が多い病院で治療を受けた者で、患者の諸特性を補正した後も長期待機者の割合が多いことを明らかにしており、今後の長期待機の原因を解明する研究と改善に寄与する点で意義を持つ。
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