研究課題/領域番号 |
19K10638
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
坂本 愛子 東京大学, 医学部附属病院, 届出研究員 (00721854)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | やせ / 若年層 / 公衆衛生 |
研究開始時の研究の概要 |
肥満に伴う健康問題が広く知られる一方で、やせが必ずしも肥満よりも予後良好とは限らない可能性が指摘されている。近年では、若年層、ことに若い女性を中心に、やせ志向が目立ち、食事によるエネルギー摂取量の減少が見られており、その将来的な影響が懸念されている。 本研究では健康な若年層を対象として、やせに見られる生活習慣の特徴を明らかにし、やせが健康状態に対して、短期的あるいは長期的にどのような影響を及ぼすのかについて検討を行う。
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研究成果の概要 |
健康な若年層におけるやせの健康状態への影響を解明するため、やせに見られる生活習慣の特徴、やせと糖脂質代謝や高血圧との関連について検討を行った。やせ症例では運動頻度が少なく、甘味菓子類の摂取頻度が多かった。短期的な脂質代謝バランスに対して、特に女性のやせ症例では好ましくない影響があることが明らかとなり、また、ベースラインのBMI低値は、その後のLDLコレステロール値上昇に対する危険因子であった。さらに、若年層の持続的なやせが、将来的な高血圧発症の独立したリスクファクターとなりうる可能性も示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
わが国のやせ傾向を認める若年層では、その背景に、運動頻度の減少や偏った食習慣が見られることが明らかとなり、脂肪量のみならず、筋肉量も減少していることが示唆され、持続するやせが、将来の健康状態に悪影響を及ぼす可能性が示された。この数年間は社会状況の影響もあり、運動頻度の減少などの生活環境の変化が全般的に見られやすいと推察され、今後、長期的な影響が懸念される。今回の結果は、定期的な健康診断を通した適切な体重管理や、生活習慣に関する保健指導などの重要性を広く発信していく上で有用な知見と考える。
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