研究課題/領域番号 |
19K10662
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
川崎 良 大阪大学, 医学系研究科, 特任教授(常勤) (70301067)
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研究分担者 |
大久保 孝義 帝京大学, 医学部, 教授 (60344652)
中島 悠太 大阪大学, データビリティフロンティア機構, 准教授 (70633551)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 眼底写真 / 人工知能 / 健康診断 / 動脈硬化 / 網膜血管 / 循環器検診 / 深層学習 / 検診 / 予防医学 / 危険因子 / 循環器疾患 / 眼底検診 / 高血圧 / 循環器リスク |
研究開始時の研究の概要 |
眼底は網膜血管を直接観察できるため「全身の窓」とも呼ばれる。循環器疾患のリスク評価における眼底所見には「網膜細動脈径の狭細」と「網膜細動脈硬化所見」があり、我が国で広く用いられてきた。 「網膜細動脈径の狭細」は現代の大規模疫学研究で再評価が進み、大規模疫学研究による知見が蓄積しつつある一方、「網膜細動脈硬化所見」の評価法は主観的で過去80年間変わっていない。本研究では健診において深層学習等を用いた自動判定システムの開発を目指す。新しい手法で革新的な眼底評価方法を確立することはさらに循環器疾患のリスク評価の精度を高め、我が国の循環器疾患予防に貢献できる可能性がある。
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研究成果の概要 |
「眼は全身の窓」と呼ばれ、循環器疾患リスク評価のための臓器障害としての眼底所見は長らく検診などで用いられてきた。「網膜細動脈硬化所見」(シェイエ:S所見)の評価法は目視に頼ってきた。今回、網膜細動脈硬化所見の判定システムを作成した。今回作成した複数の深層学習モデルからなるパイプラインで眼底画像から血管の抽出を経て交差部の抽出はprecision 98.1%、recall 89.7%の精度を得た。網膜細動脈交叉現象の重症度推定はカッパ値で0.61、一致度は0.77であった。今回の研究を通じ眼底写真を医師が判定するプロセスを再現しつつ、自動で判定するシステムを構築することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
特定健康診査において循環器リスク評価のための眼底検査の潜在的な対象人数は約2600万人にも上る。このような対象者に、迅速かつ再現性の高い眼底評価方法で循環器病リスク評価に貢献する眼底指標を提供することは我が国の循環器病予防に貢献する可能性がある。
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