研究課題/領域番号 |
19K10665
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
野中 大輔 琉球大学, 医学部, 准教授 (00538275)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 石鹸 / 手洗い / 下痢症 / ラオス / 5歳未満児 / ポジティブデビアンス / 地域 / 衛生 / 途上国 |
研究開始時の研究の概要 |
途上国の農村では、下痢症は主要な健康問題の一つである。下痢症罹患エピソードの30%前後は、石鹸を用いた手洗い行動によって予防可能といわれている。しかし、その行動は普及していない。本研究の目的は、途上国の農村にて、石鹸を用いた手洗いを日常的に行っている住民(ポジデビ)に注目し、手洗い行動の促進・維持に関与していると推定されるポジデビの特徴を発見し、その特徴を他の住民が取り入れることによって、村全体に手洗い行動を普及させることができるかどうかを調べることである。ラオス国セポン郡の5村に住む住民(合計おおよそ1,000~2,000人)を対象者とする。研究期間は2019年~2021年である。
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研究成果の概要 |
コロナ禍のため、ラオス国における現地調査が不可能であった。そのため、2017年にラオス国で実施された全国世帯調査のデータを用いて研究を行った。その結果、他の要因を統計的に調整しても、手洗い場に石鹸が無い世帯の乳幼児は、手洗い場に石鹸がある世帯の乳幼児に比べて、より多くの下痢症エピソードを発症していることが判明した。さらに、他の要因を統計的に調整しても、手洗い場に石鹸があるかどうかは、世帯主の経済状況や学歴と関連していることが判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
途上国の農村では、下痢症は主な健康問題の一つである。下痢症罹患の約30%は、石鹸を用いた手洗い行動によって予防可能といわれているものの、その行動は普及していない。 本研究は、ラオス国において石鹸を用いた手洗い普及するための情報を提供することができた。すなわち、手洗い場に石鹸を設置する世帯を増やすことによって、5歳未満児の下痢症の罹患率を減少できる可能性を示した。加えて、石鹸を入手しやすくすることや石鹸使用の重要性を教育すること等によって、石鹸を設置する世帯が増える可能性を示した。
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