研究課題/領域番号 |
19K10669
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
栗原 綾子 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 共同研究員 (40645470)
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研究分担者 |
原田 成 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (10738090)
竹内 文乃 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (80511196)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | BMI / 肥満 / 脂質プロファイル / リポ蛋白分画 / トリグリセライド / コレステロール / メタボローム解析 / 前向きコホート研究 / 日米比較 / 代謝マーカー / コホート研究 |
研究開始時の研究の概要 |
これまで、BMIや腹囲、血清インスリンなどの生態指標で定義した肥満とメタボロームの網羅的測定技術による代謝物において、肥満の判別に寄与する代謝物が検討されてきた。本研究では、日本人一般集団における前向きコホートの繰り返し測定を用いて、BMIを表現する代謝物質の解明を目的とする。同時に、アメリカで行われている同様の地域疫学研究集団との比較を行い、日米間のBMIを反映する代謝物の詳細についても検討する。 異なる遺伝背景や食生活を含む生活習慣を持つ集団間におけるBMIの増加を表現する代謝物を検討することで、より早期からの生活習慣病予防の一助になると考える。
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研究成果の概要 |
日本の地域住民を対象に詳細リポ蛋白分画のコレステロールとトリグリセライド(TG)、粒子数を測定し、日本人のBMI増加に関連する血中脂質プロファイルを明らかにした。動脈硬化惹起性のリポ蛋白であるCMおよびVLDL、LDLのコレステロールとTG、粒子数は、リポ蛋白のサイズに関わらずBMIと正の関連を示した。一方、動脈硬化に対して予防的に働くとされるHDLでは、サイズが大きなHDLでは各値がBMIと負の関連を示し、サイズの小さなHDLでは正の関連を示したことから、HDLはそのサイズによってBMIとの関連が異なることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではBMIと詳細リポ蛋白分画のコレステロールとTG、粒子数との関連を検討し、HDLではそのサイズによってBMIとの関連が異なることを明らかにした。リポ蛋白であるCM、VLDL、LDL、HDLのサイズにより詳細に分類した分画を用いて検討した研究は少なく、特にHDLは量よりもその機能が動脈硬化性疾患に影響することから、リポ蛋白の代謝動態を推定できる詳細分画に関する知見を得たことの学術的意義は大きい。今後の研究では、これらの知見をもとに肥満と動脈硬化性疾患との関連における詳細な脂質プロファイルについて検討を行い、脂質プロファイルに関する動脈硬化性疾患予防のためのエビデンスを構築する。
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