研究課題/領域番号 |
19K10697
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58040:法医学関連
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研究機関 | 神戸薬科大学 |
研究代表者 |
森田 いずみ 神戸薬科大学, 薬学部, 講師 (20299085)
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研究分担者 |
小林 典裕 神戸薬科大学, 薬学部, 教授 (90205477)
大山 浩之 神戸薬科大学, 薬学部, 准教授 (80572966)
上田 宏 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 教授 (60232758)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 抗体 / シロシビン / シロシン / オンサイト分析 |
研究開始時の研究の概要 |
規制薬物の乱用の取り締まりに貢献すべく、簡便・迅速で現場への可搬性に優れ、かつ高感度な検出を可能とするオンサイト免疫測定法の構築に資する新規抗体の作製を目指す。今回対象とする幻覚性キノコ成分のシロシビンおよびシロシンは分子量が小さく、高親和力抗体の調製が極めて難しい。そこで、免疫抗原の適正デザインや遺伝子工学的手法を駆使して、実用的なモノクローナル抗体を創出し、簡便で高感度な免疫測定法を確立する。また、蛍光免疫センサーとして機能する「クエンチ抗体(Q-body)」を作製し、よりオンサイト検出に適した測定系(サンプルと混合してその溶液の蛍光を測定するだけで抗原量を測定できる)の開発に挑戦する。
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研究成果の概要 |
規制薬物の拡散や乱用の取り締まりにおいて、被疑物質を簡便・迅速に特定できるオンサイト免疫測定法は有用である。しかし、その構築に必須となる高親和力抗体の入手は困難である。今回は、麻薬である幻覚性キノコの幻覚成分シロシビン、シロシンに対する新規モノクローナル抗体の調製を行った。この抗体を用いて、幻覚性キノコ中のシロシビンおよびシロシンを測定することが可能であった。さらに、シロシビンについては、試験管内親和性成熟により親和力を改善した変異一本鎖Fvフラグメントが得られ、これを用いて、クエンチ抗体を創製した。今回得られた抗体により、実用的なオンサイト分析法を確立できるものと期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
規制薬物の分析は、現在、可搬性に乏しい大型機器を用いる機器分析が多用されているが、簡便・迅速に被疑物質を現場で特定できるオンサイト分析法を確立することは、その成分の拡散や乱用を防止するうえで極めて社会的意義が大きい。今回、分子量が小さく高親和力抗体の創製が特に難しいシロシビン、シロシンについて、免疫原を工夫することや、試験管内親和性成熟の手法を用いることで、実用的なモノクローナル抗体を新規に創製することが可能となった。本研究で確立した技術基盤は、その他のモニターが必須とされる低分子化合物のオンサイト免疫測定法の確立にも広く適応が可能と期待される。
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