研究課題/領域番号 |
19K10734
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
小林 康江 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (70264843)
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研究分担者 |
渡辺 寛望 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (30516943)
眞嶋 ゆか 山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (40888286)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 新生児臀部清拭 / 触圧 / 可視化 / 職圧 / 新生児おむつ皮膚炎 / 表面異物可視可 |
研究開始時の研究の概要 |
おむつ皮膚炎は、便の拭き残しと、拭くという摩擦により発症する。本研究の目的は、拭くという摩擦を指の力加減である触圧と運動量からデータ化し、便を拭き残さない臀部清拭方法を探索することである。触圧には、新生児の臀部、便の性状、お尻拭き用品、人の拭き方の癖といった影響するパラメータが多い。パラメータをコントロールするため新生児モデル人形と疑似便を用いて人の拭き方以外を統制した基でデータ収集を行う。指の触圧と運動量は、「ウェアラブル触動作センサーHapLog」を用い、拭き残しは、ブラックライトを用いて定量化する。本研究が達成されれば、新生児のおむつ皮膚炎を予防するケアの示唆を得ることができる。
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研究実績の概要 |
目的:拭くという摩擦を指の力加減である触圧と運動量からデータ化し、拭き残しが無い触圧の特徴から、便を拭き残さない新生児の臀部清拭方法を探索することである。 研究対象者:助産師5名。研究方法:測定用具1.疑似便の作成①疑似便の材料:のり佃煮(ごはんですよ!)、蛍光顔料(クラチ レモン)②作成方法:のり佃煮30gを500w電子レンジで40秒加熱し、20gに濃縮し、濃縮のり佃煮40gに蛍光塗料1gを混入した。2.臀部清拭モデルの準備①紙おむつ型に切った合成皮革 梨地ベージュ(臀部シート)に直径75mmの円を書き、疑似便10gを塗り広げ、授乳指導人形たぁくんの臀部に装着した。臀部清拭は、パンパースを用いた。3.測定器具:①触圧測定:ウエアラブル触動作センサーHapLogを利き手第二指に装着しデータ化した。②拭き残しの可視化測定:初年度に開発したプログラムにてデータ化した。③拭き方の可視化:GoPro MAXを胸部にハーネス固定し録画した。④清拭終了後の疑似臀部を簡易暗室下でカメラ撮影した。4.データ収集方法:研究参加者には、「新生児が排便した時に臀部を拭くように拭いて下さい。」と指示した。5.データ分析方法:得られたデータを質的に分析した。拭き取り終了後に臀部シートに紫外光照射のもと撮影し、拭き取り前の面積の割合を100%として1回の拭き取りで減少した面積の割合を拭き取り面積として算出した。 結果:拭き取り時間は、平均45.6秒、拭き取り面積の割合は、平均93.4%であった。拭き取り面積の割合と拭き取り時間には優位な相関は無かった。拭き取り面積の割合が90%を超える拭き方は、上から下に拭き下げた後、手首を返して“J”の字を書くような動かし方であった。一方、90%に満たない2名の拭き方は、下から上に疑似便をつまみ上げるような指先の動作であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
「拭き残さない」ことがバイアスとなり、通常の新生児の臀部清拭とは異なる清拭の方法での結果となった。
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今後の研究の推進方策 |
疑似便を上方から下方に拭き降ろし、まとまった疑似便をつまみ取る動作が拭き残しが少ない動作につながる感触を得た。今後は、この拭き方を基本に、疑似便の量や濃度を変えて検討する。
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