研究課題/領域番号 |
19K10758
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 大阪信愛学院短期大学 (2020-2022) 天理医療大学 (2019) |
研究代表者 |
齋藤 洋子 大阪信愛学院短期大学, 生命環境総合研究所, 研究員 (80738592)
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研究分担者 |
吾妻 知美 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (90295387)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 訪問看護師 / セカンドステージへのプロセス / 在宅看取りの実践の語り / ケアとコミュニケーション / キャリア発達の意味 / セカンドステージ / 移行支援 / 在宅緩和ケア / 在宅看取り / ケア / コミュニケーション / セカンドステージにある看護師 / 実践知 / 信頼関係 / 看護職 / キャリア発達教育 |
研究開始時の研究の概要 |
定年後のキャリアに対する意識改革が求められる中、看護職はすでにシフトし始めてい るとの報告がある。ベテランの知恵を生かすシニア看護師の活用により看護の質の向上がみられているが、経験豊かなシニア看護師のセカンドステージに至った思いやプロセス、職業人生の体験とそこから生み出された優れた実践知と活用に関しては十分明らかにされていない。 本研究は、高度な看護実践能力を看取りに焦点を当て現場においてセカンドステージで活躍する元看護管理者の現在のセカンドステージに至るプロセス、職業人生を生きる意味、実践知を明らかにする。さらに、看護職のための生涯現役に向けた退職前準備教育のプログラム内容を検討する。
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研究実績の概要 |
質的インタビュー調査により研究協力者の語りの分析方法を検討するために、方法論について深めて学ぶ中で分析方法を変更することにより、研究目的がより明らかになると考えた。 研究の目的をセカンドステにージに至るプロセス、職業人生を生きる意味、実践知を明らかにし、セカンドステージで生きがいを持ち職務を継続できるよう、看護職のための生涯現役に向けたキャリア発達を支援する退職前準備教育のプログラム内容を検討するとしていたが、分析方法について学ぶ中で、個々の協力者の語りや生きざまに焦点をあて現象学的に分析し、訪問看護師がセカンドステージにおいて在宅看取りを継続しているプロセスや意味、ケアとコミュニケーションの実践知に焦点を当て研究することが新たな知見を得るためにより重要と考えるに至った。よって当初の研究テーマが広範なため、研究テーマを変更し、研究目的を絞ることにした。 研究協力してもらう候補者の背景の個別性や経験は多様であり、それらの時間の連続性や、経験の構造、動きに焦点を当て分析することにより、よりリアルに真理が発見されると考えた。語りの分析から支えられた周囲との関係性、文化的な価値や意味などに焦点を当て、新たな知見を明らかにすることが重要であると考えるに至った。プレインタビューの過程でも、語りから個別体験や生きざまに焦点を当てる必要があると考えた。それらが明らかになることにより、キャリア発達のために必要な支援方法を検討するために価値ある研究成果が見いだせると考える。 研究実施計画では、修正版GTAを用いた当初の分析方法から現象学的な質的分析方法に変更することから、分析に時間を要すため、インタビュー調査の研究成果を基にアンケート調査と研修会の実施を行う予定は今後の研究に譲ることとした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2022年は体調不良に伴う治療と療養生活のため研究が大幅に遅れた。 その間は分析方法論について深める学習を重ねた。 現象学と哲学的基盤に関する知識を得るため、メルロポンティ「見えるものと見えないもの」、ベルクソン「精神分析の4基本概念」、ベンヤミン「物語作者」の文献学習や、文化人類学の研究方法について学習することにより、新たな質的研究の方法論やフィールドワークについて幅広く吸収することができた。
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今後の研究の推進方策 |
現在インタビュー調査とデータ分析を進めているが、現象学的に経験の構造や動きを取り出す作業に多大な時間を要している。6月~11月にかけてインタビューと分析を終了する予定である。 2023年10月ごろを目途に質的現象学的研究会での事例発表を行う。 2023年11月京滋緩和ケア学会で発表 2024年1月~3月に心理社会学系質的研究学会、在宅訪問看護学会での発表 2025年7~12月看護系学会、日本死の臨床研究会で発表後、学会誌に投稿
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