研究課題/領域番号 |
19K10767
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
井村 香積 三重大学, 医学系研究科, 准教授 (00362343)
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研究分担者 |
牧野 孝俊 群馬大学, 大学院保健学研究科, 准教授 (50389756)
林 智子 三重大学, 医学系研究科, 教授 (70324514)
松田 未来子 三重大学, 医学部, 助教 (20871057)
仲 律子 藍野大学, 医療保健学部, 非常勤講師 (00367880)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | コミュニケーション / 看護学生 / 患者 / ロールプレイ / 振り返り / 教育 / 患者関係 / コミュニケーション困難 / 負の感情 / 自己理解 / 教育方法 |
研究開始時の研究の概要 |
【目的】看護学生が実践的コミュニケーション力を獲得するために、深い自己理解をもたらす教育方法を開発することである。【方法】患者から負の感情を表出され困惑した経験をもつ学生に半構造化面接を行う。面接結果から質問紙を作成し、看護学生に質問紙調査を行う。これらの結果から学生が対応困難と感じる場面を作成し、ロールプレイを行い、その後、振り返りを行う。振り返り時、自己理解が深まるようなファシリテートを行い、ファシリテート方法を検討する。ファシリテートの方法の確立後、看護学生に介入研究を行い、ファシリテート方法の効果を検証する。
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研究実績の概要 |
看護学生がbad newsを受けた患者とのコミュニケーション場面を設定し、ロールプレイを行った。ロールプレイの様子はビデオで撮影した。ロールプレイ後、看護学生は3つの方法で振り返りを行った。1.映像を見ずにロールプレイを思い出し、その内容を振り返る。2.録画した映像を用いて、学生のみで振り返る。3.録画した映像を用いて、教員とともに振り返る。 結果:1.学生は患者の表情から患者の気持ちが推測できなかった。また、学生は病気について深く踏み込んでいいのか迷った。さらに、患者の話に頷くことが多かった。 2.学生は、解決しようとするコミュニケーションではなくサポートしようとするコミュニケーションのほうがよかったと振り返っていた。映像を使っても使わなくても学生のみでの振り返りでは、患者は自分の言動の具体的なところを指摘はなかった。さらに、具体的な言動の指摘がない上で改善策を提示していた。3.学生が患者の部屋に訪室し、挨拶した直後から看護師役の学生は話をせず、沈黙が生じた。患者からの近い将来についての思いを学生は聞いていたたが、学生は沈黙していた。病気について患者から不安という発言はなかったが、学生は病気についての不安について尋ねていた。いずれも学生からの指摘はなかった。これらのことについて、何を考えていたかを尋ねた。患者の部屋に訪室した直後からの沈黙については、学生は何を聞くか整理できていない状態で訪室したこと述べていた。また、将来についての思いを聞いた後の沈黙は何を話せばよいかを考えていたことを述べていた。患者から病気についての不安の発言がない状況でその不安が患者が持っている前提で話をしたのは、学生はbad newsを聞いた直後だから不安があると思い込んでいたことを述べた。いずれも患者の立場にたったコミュニケーションではないことが明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナ感染症が第5類になったが、研究をすすめるなかで、設定していた日程に体調の悪い参加者がででてくると、日程を再調整する必要があった。また、対象が学生であるため、講義の無い時期に設定して実施していたので、調整するのが難しかった。
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今後の研究の推進方策 |
今、データを取っている段階である。休みを利用して、多くの対象者に協力してもらえるように告知する。対象施設を増やし、ロールプレイと振り返りができるように努力する。
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