研究課題/領域番号 |
19K10796
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 鳥取看護大学 (2021-2022) 大阪大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
遠藤 淑美 鳥取看護大学, 看護学部, 教授 (50279832)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | リフレクション / ALACTモデル / U理論 / 実習指導 / 教育プログラム / RIAS / 実習指導者 / 指導者教育 / 看護教育 / 教育モデル / アクションリサーチ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,臨地実習教育の一端を担う実習指導者のリフレクションを基盤にしたプログラムを開発することを目的とする.先行研究から明らかにされた実習指導者の課題である「アセスメントの言語化や説明能力」「経験を教材化する能力」に対し,理論と実践をつなぐことを可能にするリフレクションを中心に据えた継続的なプログラムを開発する.これを実現するためにKorthagenのリアリスティックアプロ―チを参考にしながら,大学教員と臨床教育担当看護師との協働によるアクションリサーチの手法をとる.これにより,実習指導者は「経験から学習する実践者」として長期的な人材育成に資することが可能となる.
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研究実績の概要 |
本研究の目的は臨地実習指導教育の一端を担う実習指導者の理論と実践をつなぐリフレクションを継続的に可能にする教育プログラムを開発することである. 2022年の結果から,実習指導者がうまくいかないと感じる場面では,実習指導者は学生の考えを承認したり,学生への問いかけをするより,自分の考えを伝えたり,助言をしてしまう傾向があることがわかった.またU理論による意識のレベルからは,自分の見方から学生や状況をみており,学生の立場への転換ができていないという特徴のあることがわかった. このような課題に対し,ALACTモデルに基づいた新たなシートを開発した.このシートは現状で一般的に使用されるプロセスレコードと異なり,学生の言動から学生の感じていたこと,考えていたことを考えることができる.そのため,このシートの使用により,プロセスレコードだけでは気づけなかった学生の視点からの見方に,必然的に気づけることがわかった. このシートは,これまで3回試行を試みている.そして,その都度実習指導者とその指導者を教育している教育委員からの意見をアンケートによって集約した.アンケートには,ワークによる気づきや学び,プロセスレコードでは気づけなかったことを記載してもらうように質問項目を設けた.さらに,アンケート結果に基づき,今年度は,改訂したシートを用いて初めて研修を実施した.これまでは,場面の気づきからさらにどのように対処したかも同一のシートに記載するようにしたため,シートがやや複雑であった.学生の立場に立って場面を振り返ることができるようシートを変更したところ,自身の立場だけでなく,学生の立場との往還が必然的に可能となっていた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
転勤により業務のリズムをつかむのに,2年を要したこと.着任した新たな大学で研究の時間が確保しにくいこと.研究フィールドとしていた施設と物理的距離が遠くなってしまったこと.データベースの不足など,以上の理由により研究を進めにくい環境となっている.
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今後の研究の推進方策 |
最後の1年間となるため,これまで得られたデータの分析に専念し,論文投稿を進めていく.
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