研究課題/領域番号 |
19K10837
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
高橋 良幸 東邦大学, 健康科学部, 准教授 (30400815)
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研究分担者 |
谷本 真理子 東京医療保健大学, 医療保健学部, 教授 (70279834)
渡邉 賢治 自治医科大学, 看護学部, 助教 (50733622)
坂本 明子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 助教 (50634515)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 臨床判断 / 臨床推論 / 中堅看護師 / 患者アウトカム / 評価ツール / 慢性下降期 / 全体像 / 教育 / リフレクション / 対人援助 |
研究開始時の研究の概要 |
看護師が臨床で行う専門的な判断のうち、重大な決断は病棟看護師で1日約30回も行っている。しかし、看護は一回性が強く、患者も一人一人異なるのでマニュアル化は決してされない専門的な技能といえる。看護の思考プロセスは、基礎教育で看護過程として学習されて以来、臨床配属後は、専門的判断を磨く機会は少ない。これらの状況を踏まえ、本研究は、慢性下降期に携わる中堅看護師の臨床判断を強化するツールを作成することを目的とした。本研究は、3年間で、臨床判断の学習を促進させる患者アウトカムの視点を明らかにし、精錬させ、「患者アウトカム評価ツール」を作成する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、中堅看護師の臨床判断を強化する患者アウトカム評価ツールを開発することである。3年間で研究1、研究2について明らかにする。研究1.患 者の反応から仮説検証の正否を判断する患者アウトカムの視点を明らかにする。 研究2.「患者アウトカム評価ツール」を作成し精錬する。今年度は、患者を統合的に捉えて看護判断する必要性の高い領域として、「慢性下降期」を選定した。急性期においても臨床判断は重要であるが、慢性下降期では、身体的情報のみならず心理的、社会的な情報、家族との関係性など幅広い情報がより判断に影響しうると考えたからである。領域横断的でより包括的な評価ツールの作成を目指した。そこで、慢性下降期として心・肺・腎・難病の看護の専門家である三名の研究者を新たに共同研究者に加えた。 次いで、本研究の理論的基盤を明確にするため、臨床判断についてこれまでの実践的理論から比較・点検した。川島(1996)は的確な看護診断にいたるには、 全体像に接近し、臨床判断能力や論理的思考能力を磨くことであると指摘している。ここから”全体像”に着目した。薄井(1987)は、看護の対象の捉え方として全体像という言葉を用い、患者のことがより分かるプロセスを「全体像のつくりかえ」と表現している。Tanner(2006)の臨床推論モデルには、思考プロセスは表現されているが看護の対象をどのように捉えるかについては描かれていない。実際の看護には”全体像”が先行して臨床判断へと続くと考えられる。そこで本研究の臨床判断の理論的基盤として、”全体像”を定位することとした。
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