研究課題/領域番号 |
19K10838
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 椙山女学園大学 |
研究代表者 |
石原 由華 椙山女学園大学, 看護学部, 教授 (30369607)
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研究分担者 |
上甲 恭平 椙山女学園大学, 生活科学部, 教授 (20310659)
社本 生衣 岐阜大学, 医学部, 准教授 (40593512)
宇佐美 久枝 椙山女学園大学, 看護学部, 准教授 (80587006)
柴山 恵吾 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (50283437)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | セレウス菌芽胞 / 改良ビーズ抽出法 / ニトリル製ディスポーザブル手袋 / ラビング法 / スクラブ法 / 乾燥芽胞付着実験 / イミペネム耐性皮膚分離株 / 食紅添加芽胞懸濁液 / 敗血症患者(血液)分離株 / 皮膚分離株 / イミペネム耐性 / classBβ-ラクタマーゼ遺伝子 / 10%ポピドンヨード / 70%エタノール / 70%イソプロパノール / セレウス菌乾燥芽胞付着実験 / 食紅添加セレウス菌芽胞懸濁液 / 単包アルコール綿消毒 / の字拭き / 縦拭き / 水(流水)洗浄 / ディスポーザブル手袋 / ニトリル製 / 芽胞の付着しやすさ / 爪の表面 / 爪先の裏面 / 芽胞除去効果 / 走査電子顕微鏡 / 病衣 / リネン類 / 看護手技 / 感染防止 |
研究開始時の研究の概要 |
セレウス菌院内感染を減少させるためには、病衣やリネン類に汚染したセレウス菌芽胞を洗浄除去することよりも、芽胞付着を減らすことが重要であると考え、①セレウス菌芽胞の付着しにくい繊維を見出し、その繊維で作られた布を用いて芽胞が付着しにくい病衣やリネン類を試作して実用化を目指す。それとともに、②点滴針の挿入や点滴ラインの管理について、芽胞付着を可能な限り減少させるように看護手技の改良をめざす。
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研究成果の概要 |
医療者の手指のセレウス菌芽胞汚染を介した輸液汚染を防止するために、ディスポーザブル手袋の素材や手洗い法を検討した。手袋の素材別に改良ビーズ抽出法を用いて芽胞の付着量を定量測定した。ラテックス、塩化ビニル、ニトリル製手袋の中で塩化ビニル製が最も多くの芽胞が付着し、ニトリル製と塩化ビニル製とでは芽胞の付着量で有意差(p=0.028, p<0.05)があり、ニトリル製は最も芽胞の付着しない素材であることが示唆された。また、セレウス菌芽胞の爪汚染に対するラビング法とスクラブ法による洗浄効果を調べた。スクラブ法の方がラビング法よりも芽胞除去効果は高かったが、スクラブ法でも完全に芽胞を除去できなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
セレウス菌の院内感染は、清拭タオルなどのリネン類へのセレウス菌芽胞汚染が看護師などの医療者の手指を介して患者の末梢静脈留置カテーテルから輸液に混入して菌血症を発症するために起こるとされる。そこで輸液や採血などの医療行為時に着用するディスポーザブル手袋に着目して、素材別に芽胞の付着度を我々が考案した改良ビーズ抽出法を用いて定量的に評価した。素材は塩化ビニル、ラテックス、ニトリル製とし、その中で最も芽胞の付着が少ない素材がニトリル製であることが示唆された。それにより、医療者の手指のセレウス菌芽胞汚染を介した輸液汚染を防止し、セレウス菌芽胞による院内感染のリスクを軽減できると考えられた。
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