研究課題/領域番号 |
19K10874
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
|
研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
山田 章子 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (90437103)
|
研究分担者 |
布宮 伸 自治医科大学, 医学部, 教授 (60245058)
池松 裕子 修文大学, 看護学部, 教授 (50296183)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | CPOT-J / 人工呼吸中患者 / 痛み / 人工呼吸器装着患者 / 身体的痛み / 人工呼吸 / ICU入室患者 / ICU患者 / ICU / 人工呼吸器 / 成人 |
研究開始時の研究の概要 |
集中治療室(以下ICU)入室患者の多くは、様々な痛みを体験する。この痛みは、身体・心理的ストレスとなり、不穏・せん妄などを引き起こす要因となる。このため、痛みのコントロールは重要である。しかし、多くのICU患者は、人工呼吸器を装着しており、発声が困難であることから、意思をえることが難しい。よって医療者の観察で、患者の痛みを的確に把握することが必要である。このような患者のために、日本語版Critical-Care Pain Observation Scale(CPOT-J)が開発されたが、評価できない痛みがあることがわかった。そこで本研究は、CPOT-Jの精度を高めることを目的とする。
|
研究実績の概要 |
集中治療室(Intensive Care Unit:以下ICU)入室患者の痛みは、主に急性痛である。急性痛は、患者のQOLを著しく下げるのみならず、身体的・心理的ストレスとなり、イライラや不安から興奮・不穏状態を呈し、全身状態の悪化にもつながる。したがって、クリティカルな状態の患者の看護において、痛みのコントロールは重要である。多くのICU入室患者は、人工気道や持続的な鎮静薬使用のため言語的コミュニケーションが困難であり、これらの尺度を使用しての痛みの把握は難しい。そこで、言語的コミュニケーションに頼らない痛みの評価尺度として、日本語版CPOT(CPOT-J)を作成した。CPOT-Jは、0~8点で評価し、得点が高いほど痛みが強いと判断する。作成した尺度を心臓血管外科患者に試用し、信頼性・妥当性・反応性の検証を行った。その結果、心臓血管外科患者の痛みを評 価するのに有用な尺度であることが示唆された。しかし、心臓血管外科患者は手術創や留置されているライン類がほぼ同一であり、ほかの疾患の患者の場合は異なる部位の痛みがあると考えられる。本研究では、心臓血管外科患者以外を対象として、CPOT-Jの有用性の検証を行うこととした。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
昨年5月にCOVID-19は、感染症分類が5類に移行したが、実施予定の病院ではCOVID-19の対応に追われており、研究の受け入れが難しい状況にあったため、遅れている。これに加え、研究代表者もCOVID-19 による講義・演習・実習など、状況に応じた対応が必要であったため、研究を進めることが難しい状況にあった。
|
今後の研究の推進方策 |
当初の目的は、心臓血管外科患者以外のICUに入室する全ての患者で、CPOT-Jで痛みを評価することが可能か否か検証する予定であった。実施施設との調整が難しいことから、CPOT-Jの内容妥当性の検証を、臨床看護師に依頼し検証するよう目的を変更する。臨床看護師は、日本集中治療医学会で行っている他施設共同研究に申請し、看護師の学会員に協力を得て、インターネットを用いてデータ収集を実施する予定である。
|