研究課題/領域番号 |
19K10891
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 大阪医科薬科大学 (2022-2023) 関西医科大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
林 優子 大阪医科薬科大学, その他部局等, 名誉教授 (50284120)
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研究分担者 |
小林 寛子 関西医科大学, 看護学部, 助教 (10619068)
谷水 名美 関西医科大学, 看護学部, 准教授 (50585495)
赤澤 千春 大阪医科薬科大学, 看護学部, 教授 (70324689)
片田 範子 三重県立看護大学, 看護学部, 教授 (80152677)
山口 真有美 関西医科大学, 看護学部, 助教 (90599995)
宮川 彩花 (橋本 彩花) 関西医科大学, 看護学部, 助教 (10947659)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 急性・重症患者看護専門看護師 / 倫理的実践知 / 質的統合法(KJ法) / 看護質的統合法(KJ法) |
研究開始時の研究の概要 |
クリティカルケア看護師は、刻々と変化する医療現場、絶え間なく繰り返される治療重視の環境の中で、生命の危機状況にある患者や家族のケアを行っている。そのような非日常的な治療環境において生じる患者や家族への倫理的対応は、看護師にとって必要な看護実践である。そこで、クリティカルケア看護師の倫理的実践力向上や倫理的実践を導く手がかりにするために、クリティカルケア看護のスペシャリストである急性・重症患者看護専門看護師の倫理的実践知を明らかにし、その体系化を行う。
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研究実績の概要 |
本研究は、クリティカルケア看護師の倫理的実践能力向上や倫理的実践を導く手がかりにするために、クリティカルケア看護のスペシャリストである急性・重症患者看護専門看護師の倫理的実践知を明らかにし、体系化することを目的としている。 今年度は、実態把握によって浮上した倫理的実践に内在している実践の知を探るために、昨年度実施して明らかになった倫理的実践の実態把握の構造を踏まえて、グループごとに自由に語り合う討論(パルス討論)を行った。各グループ討論で得られたデータを統合し、質的統合法(KJ法)を用いて全体分析を行った。 その結果、急性・重症患者看護専門看護師の倫理的実践の構造から、4つの「倫理的実践知」が浮かび上がった。それらは、『ケアの倫理的実践知』『キュアの倫理的実践知』『チーム・組織の倫理的実践知』『患者主体の倫理的実践知』である。上記の4つの倫理的実践知の発揮には、「患者の状況の見極め」として「経時的な変化に伴う患者の病状や治療の状況把握・予測と倫理的問題の予測」の実践が要をなしていた。 クリティカルケア看護のスペシャリストである急性・重症看護専門看護師の倫理的実践には、上記のような4つの倫理的実践の知があり、全体像を示す構造が明らかになった。 次の研究段階では、倫理的実践知の全体像の内部構造を可視化させるために、分析過程の全てのデータを用いて内部構造を図解化(細部図作成)した上で、倫理的実践知を体系化することである。そのための作業が残っており、来年度に終了させる予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
近畿、中部、北陸、東北の病院で勤務している急性・重症患者看護専門看護師11名を3つのグループに分けて、オンラインによるグループインタビューやグループ討論を行った。新型コロナ感染症の影響を受けて、段階別に計画していた(第1段階と第2段階)のデータ収集やデータ分析が遅れていたため、研究期間の延長手続きを行って研究を実施した。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナ感染症の影響を受けて、遅れていた急性・重症患者看護専門看護師を対象としたグループインタビューやグループ討論によるデータ収集とデータ分析はすべて終了している。来年の最終年度では、それらの分析結果と文献的考察を基に、倫理的実践知の体系化を実施することであり、年度内で研究終了となる。
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