研究課題
基盤研究(C)
本研究は、研究期間を4年として申請し、1.神経専門病院外来で医療処置を有しないALS患者の球麻痺症状、呼吸機能、随伴症状の前向き調査、2.神経専門病院入院中(在宅療養中を含む)の人工呼吸管理を要するALS患者の球麻痺症状と呼吸機能の横断的な実態調査を行う。ALSの臨床経過における球麻痺症状と呼吸機能を非侵襲的な検査によって測定し、医学、歯学、工学、難病看護学らの有識者の総合力で詳細に分析する。
本研究の目的は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者の臨床経過における球麻痺症状と呼吸機能の関係を明らかにすることで、気道ケア法を確立し、苦痛症状緩和のための看護ケアにつなげることである。研究成果は下記のとおりである。1.ALS患者の舌の厚み(超音波検査)は、疾患進行および摂食嚥下に関わる器官との関連を示す指標の一つとなりうる。2.外来通院初期の舌圧は、測定時の呼吸機能・球麻痺症状・体格指数との関係を示し、疾患進行を反映する臨床指標となりうる。3.非侵襲的人工呼吸患者がオピオイドを必要とする時期は、多様な症状が混在しており、症状の見極めに基づく治療・ケアが重要であることが示唆された。
ほぼ全例の筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者に必発しているものの、これまで球麻痺症状と呼吸障害の関係を臨床経過の中で詳細に明らかにする研究はほとんどなく、対応策については手つかずであった。さらに、気道ケアは、重度の障害を呈するALSをはじめとして、多くの難病患者に共通する課題であり、生活の質の維持・向上、合併症の予防、生命予後の改善などの成果をもたらすものと期待され、意義が大きいと考える。
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