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精神疾患を有し妊娠・出産・育児をする女性のエンパワメント支援プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K10906
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分58060:臨床看護学関連
研究機関島根県立大学

研究代表者

石橋 照子  島根県立大学, 看護栄養学部, 教授 (40280127)

研究分担者 高橋 恵美子  島根県立大学, 看護栄養学部, 教授 (10300386)
松谷 ひろみ  島根県立大学, 看護栄養学部, 講師 (10642655)
大森 眞澄  島根県立大学, 看護栄養学部, 教授 (20437552)
日野 雅洋  島根県立大学, 看護栄養学部, 助教 (20760482)
井上 千晶  島根県立大学, 看護栄養学部, 教授 (80413491)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
キーワードエンパワメント支援プログラム / 精神疾患女性 / 子育て力 / 包括的支援ネットワーク
研究開始時の研究の概要

精神疾患を有し妊娠・出産・子育てをする女性の包括的支援ネットワークの構築と,子育て力向上のためのエンパワメント支援プログラムの開発を,4年計画で目指す。
具体的には,子育て力向上のためのエンパワメント支援プログラムを作成し,母子教室を実践し,どのような子育て力が高まったか評価する。
また,精神疾患を有し妊娠・出産・子育てをする女性に関わる精神科看護師,保健師,助産師を対象とした調査から,好事例を抽出し実地調査を踏まえて精神科看護師による包括的支援ネットワークを構築するためのガイドラインを作成する。作成したガイドラインを用いて,包括的支援ネットワークを構築し,実際にケースをマネジメント・評価する。

研究実績の概要

研究1では、精神疾患を有しながら子育てをする母親の子育て力向上のためのエンパワメント支援プログラムの開発を目的としている。精神疾患の治療を継続しながら子育てをする母親グループに集団心理教育の手法を用いて母子教室を実施した。母子教室で取り上げたテーマは、母乳と服薬に関する不安、職場にカミングアウトしていないことによるストレス、子どもの成長に関する喜び、家族や周囲に理解してもらうコツなど多義にわたった。しかし、新型コロナの感染拡大期には母子教室の中断を余儀なくされ、安定した研究参加者の確保が困難であった。最終年度は、母子教室の再開により、当事者と専門スタッフの両方からエンパワメントする支援の特徴を質的に把握することをめざす。
研究2では、包括的支援ガイドラインの構築をめざして、好事例の実地調査を試みた。しかし、精神疾患の治療を継続しながらの子育ては、長期支援が必要であり関わる機関の連携・協力体制も変わることを求められ、なかなか好事例を見出すことができなかった。比較的うまくいっている地域としてA市をフィールに、参加観察とキーパーソンのインタビューを複数名実施することができた。その結果、現状の仮説として、母親-支援者間の心理的距離に注目してみると、緩やかな紐帯が形成されており、働きかけと寛容性のバランスが保たれた支援が展開されていた。精神疾患を有し育児をする母子の移住・定着のケースが複数聞かれ、地域にも寛容性があり、精神疾患を有する母親にとって育児しやすい地域になっていると考えられた。支援者同士は、母子保健だけでなく、虐待問題、DV対策などメンタルヘルス問題が関係する領域について、日頃から勉強会やミーティングを行うなど、醸成したネットワークを構築していた。言わば、多機関に所属する多職種がリゾーム(地下茎)でつながり、共通の精神医学的問題を見出す「リゾーム型組織」を形成していた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究1では、新型コロナの感染拡大期には母子教室の中断を余儀なくされ、安定した研究参加者の確保が困難であったため、十分なデータ収集に至っていない。
研究2では、精神疾患の治療を継続しながらの子育ては、長期支援が必要であり関わる機関の連携・協力体制も変化することから、長期間の関わり過程を明らかにすることは困難であった。

今後の研究の推進方策

今年度は最終年度である。
研究1では、当事者に加え専門スタッフからもエンパワメントする支援の特徴を質的に把握することをめざす。
研究2では、長期間精神疾患の治療を継続しながら子育てした母親を支援した経験を有する専門職・組織に、精神疾患を有する母親-支援者間の心理的距離に注目し、働きかけ方と寛容性のバランスのとれた支援の特徴を質的に把握することをめざす。

報告書

(5件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (6件)

  • [雑誌論文] 精神疾患を有する母親の育児体験の意味2020

    • 著者名/発表者名
      上田 明美、石橋 照子、吉川 洋子
    • 雑誌名

      日本看護研究学会雑誌

      巻: 43 号: 1 ページ: 1_51-1_62

    • DOI

      10.15065/jjsnr.20190820069

    • NAID

      130007833610

    • ISSN
      2188-3599, 2189-6100
    • 年月日
      2020-04-20
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 精神疾患を有する母親の育児ストレスとサポートの関連2019

    • 著者名/発表者名
      日野雅洋・大森眞澄・石橋照子・高橋恵美子・井上千晶・松谷ひろみ
    • 雑誌名

      島根県立大学出雲キャンパス紀要

      巻: 15 ページ: 57-54

    • NAID

      120006778767

    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 労継続支援B型事業所での農作業を通して育まれた精神疾患患者の就労継続につながるエンパワメント2020

    • 著者名/発表者名
      松谷ひろみ,石橋照子
    • 学会等名
      第30回日本医学看護学教育学会学術集会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [学会発表] 精神疾患を有する女性の育児ストレスとソーシャルサポートの実態2019

    • 著者名/発表者名
      大森眞澄,日野雅洋,井上千晶,高橋恵美子,松谷ひろみ,石橋照子
    • 学会等名
      日本看護研究学会第45回学術集会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [学会発表] 精神疾患を有する母親への保健所保健師の支援の実態2019

    • 著者名/発表者名
      高橋恵美子,松谷ひろみ,日野雅洋,石橋照子,大森眞澄,井上千晶
    • 学会等名
      日本看護研究学会第45回学術集会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [学会発表] 精神疾患等メンタルヘルスに問題を有する母親支援における周産期看護職者の課題2019

    • 著者名/発表者名
      井上千晶,松谷ひろみ,日野雅洋,高橋恵美子,石橋照子
    • 学会等名
      第60回日本母性衛生学会学術集会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [学会発表] 精神科外来において看護師が行う精神疾患を有する母親への支援の実態調査2019

    • 著者名/発表者名
      松谷ひろみ,日野雅洋,大森眞澄,石橋照子,井上千晶,高橋恵美子
    • 学会等名
      第39回日本看護科学学会学術集会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [学会発表] 精神疾患等メンタルヘルスに問題を有する母親支援における周産期看護職者の支援実態2019

    • 著者名/発表者名
      井上千晶,松谷ひろみ,日野雅洋,石橋照子,大森眞澄,高橋恵美子
    • 学会等名
      第39回日本看護科学学会学術集会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2024-12-25  

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