研究課題/領域番号 |
19K10926
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
井沢 知子 京都大学, 医学研究科, 助教 (50538436)
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研究分担者 |
荒尾 晴惠 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (50326302)
山崎 和裕 京都大学, 医学研究科, 講師 (50464227)
幣 憲一郎 京都大学, 医学研究科, 技術職員 (60538643)
森 由希子 京都大学, 医学研究科, 講師 (80456863)
川島 雅央 京都大学, 医学研究科, 助教 (80766676)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 全身性浮腫 / 乳癌患者 / ドセタキセル / QOL / 乳癌 / タキサン系抗がん剤 / 浮腫 / 乳がん患者 / 症状マネジメント / がん看護 |
研究開始時の研究の概要 |
乳がん治療に伴う全身性浮腫の重症化への移行を遅延・抑制する実効性の高い自己管理方法の確立は急務である。本研究の目的は、前向き介入研究によって、タキサン系薬剤治療中の乳がん患者に生じる全身性浮腫の増悪防止の指標を創出することである。具体的には、あらゆる病期におけるタキサン系薬剤治療中の乳がん患者を対象として ①治療開始時から終了後1か月時点までの間に複数の観察ポイントを置き、介入として開始時に患者へ浮腫の主体的なセルフモニタリング方法を伝えると共に、毎回栄養指導を実施する ②観察ポイントの各時点で体内水分量、QOL尺度の推移を縦断的に調査し浮腫管理に係る最適な指標を探索・同定することに取り組む。
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研究成果の概要 |
ドセタキセルで治療中の乳がん患者の全身浮腫の実態、QOLへの影響、関連因子を定量的に評価することを目的とし、2019年9月から2022年4月にかけて前向きコホート研究を実施した。37例の患者に対して、治療開始時から治療後2ヶ月後までの計5回調査した。浮腫のある患者とない患者のQOLを比較した。関連因子の探索にロジスティック回帰分析を行った。 全身性浮腫は患者の66%で発症し、治療終了時に最も多く出現していた。全身性浮腫のある患者は、ない患者に比べて、治療後1カ月に身体面、活力、精神面においてより苦痛を経験していた。高いBMIおよび高脂肪が全身性浮腫と関連があることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ドセタキセルの化学療法に伴う全身性浮腫の発生頻度や部位、時期などを定量的に評価したものは少ないため、今回の研究結果は、新たな知見であると考えられる。また浮腫を体験している患者の生活面の支障や、関連要因について高脂肪や高BMI患者にみられる傾向を示すことができ、ハイリスク患者を特定することが出来た。今後の治療を行う患者に対して、事前に情報提供を行い、患者へのセルフマネジメントを促す患者指導が行うことが重要であり、より詳細な情報を提供できる点では、意義が大きいと考えられる。
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