研究課題/領域番号 |
19K10929
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
|
研究機関 | 札幌市立大学 |
研究代表者 |
卯野木 健 札幌市立大学, 看護学部, 教授 (40465232)
|
研究分担者 |
升田 好樹 札幌医科大学, 医学部, 教授 (10244328)
櫻本 秀明 茨城キリスト教大学, 看護学部, 准教授 (20755590)
井上 貴昭 筑波大学, 医学医療系, 教授 (60379196)
宇都宮 明美 京都大学, 医学研究科, 准教授 (80611251)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 集中治療 / 集中治療室 / 集中治療後症候群 / メンタルヘルス / PICS / PTSD / 重症患者 / クリティカルケア / ICU / 看護 |
研究開始時の研究の概要 |
重症患者における回復後の生活の(QOL)を左右する、集中治療後症候群(PICS)の実態を明らかにするため、集中治療室に入室した患者に対し、退室から1年後の生活の質(QOL)、日常生活動作、認知機能、不快な記憶に関して調査を行う。また、集中治療室に入室中の情報からPICS、QOL低下のリスク因子を明らかにする。
|
研究成果の概要 |
日本国内の12のICUで双方向コホート研究を実施した。ICUに3泊以上滞在し、その後1年間自宅で生活していた患者を対象とした。ICU退院1年後に患者を後方視的にスクリーニングし、PTSD, 不安、うつ、QOLに関する調査票を含む郵送調査を毎月実施した。854人に郵送によるアンケート調査を行った。このうち778名から回答があり、PTSDの疑いのある有病率は6.0%、不安は16.6%であった。また、うつ病の有病率は28.1%であった。EQ-5D-Lスコアは、性・年齢をマッチさせた日本人集団と比較して、低い値であった。ICU患者の約3分の1が、ICU退院後1年間にメンタルヘルスの問題を抱えていた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、未だ国民に広く知られているとは言い難い、集中治療後症候群(Post-Intensive Care Syndrome)の実態を調査した、現在までの日本では最も大規模な研究である。重要な知見としては、身体機能の低下のみならず、1/3の患者様が、退室から1年後もうつや不安といったメンタルヘルスの問題を抱えているということである。実態が明確になりつつあるため、今後は、これらのメカニズムの解明、予測システムの構築、地域におけるケアのあり方等を検討する必要がある。
|