研究課題/領域番号 |
19K10935
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 北里大学 (2020-2023) 国際医療福祉大学 (2019) |
研究代表者 |
葛城 建史 北里大学, 看護学部, 講師 (20782618)
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研究分担者 |
岡田 忍 千葉大学, 大学院看護学研究科, 教授 (00334178)
西尾 淳子 千葉大学, 大学院看護学研究科, 技術専門職員 (30396692)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 口腔粘膜炎 |
研究開始時の研究の概要 |
がん治療により発生する口腔粘膜炎は、疼痛による摂食困難から脱水や栄養状態の悪化、重度の場合には治療の変更や中止にもつながり、治療達成が困難となる。また、敗血症など感染症の原因ともなり、積極的に管理する必要がある。 現在、口腔粘膜炎に広く有効な予防方法はなく、その予防や症状軽減の方法開発は重要な課題である。ゴマ油には、粘膜保護作用、抗酸化作用、抗炎症作用があることから、様々な作用を介して口腔粘膜炎を抑制する可能性が考えられる。そこで本研究では、1)実験モデル動物を用いたゴマ油塗布による口腔粘膜炎発生抑制のメカニズム、2)がん治療を受ける患者に対するゴマ油塗布の口腔粘膜炎発生抑制効果を明らかにする。
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研究実績の概要 |
現在、がん薬物療法により発生する口腔粘膜炎に広く有効な予防方法はなく、その予防や症状軽減の方法開発は重要な課題である。ゴマ油には、粘膜保護作用、抗酸化作用、抗炎症作用があることから、様々な作用を介して口腔粘膜炎を抑制する可能性が考えられる。 そこで、がん薬物療法に伴う口腔粘膜炎がゴマ油の口腔内塗布により抑制されるかを明らかにすることを目的に研究を行っている。 まず、動物実験に関しては、ラットに5-Fluorouracil(5-FU)を投与する口腔粘膜炎モデルについて、活性酸素マーカー、炎症性サイトカイン発現について分析し、発生予防効果とそのメカニズムを解析する予定で、データの分析中である。 ヒトへの介入研究に関しては、2022年度、がん薬物療法として悪性リンパ腫でR-CHOP療法を受ける患者を対象とし、口腔粘膜炎の発症予防におけるゴマ油の有用性についての臨床研究について、倫理審査を申請し承認を得た。そのため、2023年度は、実際に臨床研究を行っていく予定であった。しかし、倫理審査申請後に大量メトトレキサート療法(HD-MTX療法)が保険適用となったため、血液内科の医師と相談し、研究対象者のレジメンをR-CHOP療法よりも口腔粘膜炎の発症可能性の高いHD-MTX療法へ変更することとした。そこで、対象者を中枢神経系悪性リンパ腫でHD-MTX療法を受ける患者とし、それに合わせて計画を修正し、再度、倫理審査を申請した。申請した計画について承認を得られたため、臨床研究の実施に向けて、血液内科医師や血液内科病棟の看護師へ説明を行うなど準備を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2020年度に新型コロナウイルス感染症対策の緊急事態宣言発令により、実験が進められない時期があったため、2021年度の時点で当初の計画から遅れていた。その後の動物実験において、口腔粘膜炎モデルラットの舌の組織標本について、バイアスを避けるために5カ所の選択をブラインド化した研究者以外の者が行うことと研究計画を変更したため、遅れが生じた。 がん薬物療法を受ける患者への介入研究については、実施施設における研究協力者の病棟医が途中で変更となり、倫理審査の手続きに時間を要した。倫理審査承認後に、研究対象者を変更したことで、新たに倫理審査を申請し直すこととなったため、さらに時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
動物実験については、活性酸素マーカーと炎症性サイトカインの発現についてデータを測定し、ゴマ油塗布の効果について分析し、論文を作成していく。 また、ヒトへの介入研究については、実施施設で研究を進めていく。
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