研究課題/領域番号 |
19K10937
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 帝京平成大学 |
研究代表者 |
岸本 久美子 帝京平成大学, ヒューマンケア学部, 助教 (50624045)
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研究分担者 |
香月 毅史 秀明大学, 看護学部, 教授 (30418892)
大野 美千代 秀明大学, 看護学部, 准教授 (90533331)
石村 郁夫 東京成徳大学, 応用心理学部, 准教授 (60551679)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 共感疲労 / 共感満足 / コンパッション / メンタルヘルス / 看護師 / 共感疲労・共感満足 / プログラム / 支援プログラム / compassion / 慈悲 / 精神科看護師 / バーンアウト |
研究開始時の研究の概要 |
看護師の離職率は横ばい状況で留まっており、バーンアウトを未然に防ぐ新たなメンタルヘルス対策が必要である。そのような中、共感疲労と共感満足という新たな概念が提示され、共感満足を高めることでバーンアウトを未然に予防できることが示唆されている。共感疲労と共感満足に関する看護分野の先行研究では、個人的な心理的要因との関連、共感満足を高める支援への検討、精神科における定量的データの蓄積が不足している。そこで、本研究では①精神科看護師の共感疲労・共感満足と心理的要因の関連を明らかにし、②精神科看護師の特性を踏まえた上で共感満足に焦点化した支援プログラムを作成し、③支援プログラムによる効果を評価する。
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研究成果の概要 |
本研究は、精神科看護師の共感疲労を低め、共感満足を高めるための支援プログラムを作成し、その有効性を検討することであった。まず、共感疲労・共感満足に影響を及ぼす要因を検討し、個人要因としてセルフコンパッションならびに愛着スタイルを特定した。支援プログラムはセルフコンパッションを高めるための心理療法を基に作成した。結果、共感満足は高まる傾向にあったが、共感疲労の低下は有意ではなかった。また、共感疲労と共感満足とのバランスを保ち、精神的健康状態を維持するためには、愛着スタイルの傾向を踏まえた検討や個別ケースへのフォローも必要であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで看護師のメンタルヘルス対策では、バーンアウトの低減などネガティブな側面へのアプローチが主流となっていた。近年は対人援助に伴う喜びや充実感に該当する共感満足というポジティブな側面へのアプローチの必要性が示唆されている。本研究では、セルフコンパッションという新たなポジティブ要因を促進させることで、共感満足が高まることを示唆した。よって、共感疲労を感じながらも共感満足を高め、精神的健康状態を維持させるアプローチへの一助となったと考えられる。
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