研究課題/領域番号 |
19K10958
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
岡田 佳詠 国際医療福祉大学, 成田看護学部, 教授 (60276201)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 認知行動療法 / 看護師 / 集団 / 双極性障害 / スーパービジョン / 症状自己管理 / 教育研修 / 精神障害者 |
研究開始時の研究の概要 |
国内の精神障害者が増加するなか、精神科医療では急性期症状の鎮静化後、早期退院への移行を進めている。看護師には再発予防のための症状自己管理等を目的とする心理社会的介入を担う重要な役割があるが、有効で実行性のある方法は開発されていない。本研究では認知行動療法(以下、CBT)、すなわち看護師による精神障害者への症状自己管理への効果が検証され、スーパービジョン(以下、SV)を導入した教育研修もされている精神療法に着目する。SV体制のもとで看護師による、急性期後の回復期にある精神障害者への症状自己管理を目的とする短期CBTプログラムを作成し、量的・質的データを分析・統合する混合研究法で効果検証する。
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研究実績の概要 |
今年度は、双極性障害者を対象に心理教育を含めた短期集団認知行動療法(CBGT)プログラムを作成し、再発予防効果を検討することを目的とした。研究デザインは単群前後比較研究で、対象者は関東圏地域医療支援病院精神神経科外来に通院中か、職場復帰援助プログラムに参加中の双極性障害者であった。選択基準はDSM-Ⅴで双極性障害Ⅰ型かⅡ型と診断され安定していること、CBGT参加を主治医が承諾していること等、除外基準は自殺念慮・企図の可能性と併存疾患のある場合とした。CBGTプログラムはLamら(2017)のプログラムをもとにCBT専門家との協議の上、1クール計4回、1回1時間で構成した。プログラム内容は、双極性障害とCBTの概要、活動と気分のモニタリング、前駆症状の対処法、再発予防のためのセルフマネジメントで、1セッションは、双方向的な心理教育と個人・グループ演習で構造化した。開始前・終了後に、ヤング躁病評価尺度(YMRS)、Internal State Scale第2版(ISS)、ハミルトンうつ病評価尺度(HAMD)、Beck Depression Inventory 第2版(BDI)、SF36v2、終了後には日本語版Client Satisfaction Questionnaire(CSQ-8J)の測定も追加した。本研究は国際医療福祉大学倫理審査委員会(21-Im-067)とNTT東日本関東病院倫理・監査委員会(東総医関000200002294-01)の承認を得た。結果、2クール実施し、対象者は5名(男性4名、女性1名)で、それぞれ躁・うつ状態に変化はないものの、躁・うつ状態の前ぶれ症状と対処法への気づきがみられた。またCBGTに対する満足度も高かった。今後、前ぶれ症状のモニタリングや対処が継続的に実施できているかの観察が必要である。
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