研究課題/領域番号 |
19K10980
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 群馬県立県民健康科学大学 |
研究代表者 |
益子 直紀 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 講師 (50512498)
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研究分担者 |
住吉 智子 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50293238)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 小児がん経験者 / 心理的晩期合併症 / PTG / 成人移行期支援 / 尺度開発 |
研究開始時の研究の概要 |
近年,小児がん医療の主要なテーマは「成人移行期支援」である.成人移行期支援では,小児がん治療がおよぼす臓器・機能への長期的影響による晩期合併症とともに,闘病体験による心理的晩期合併症が引き起こす問題も明らかにされている.その一つに,医療PTSDがある.国内外では医療PTSDに対するケアを考える際の新たな視点として心的外傷後成長(PTG)の概念の有効性が示されている.これをふまえ,本研究は,小児期に外傷体験を負いながら成長した小児がん経験者のPTGの生起と構造に着眼し,小児がん経験者に感受性の高いPTG尺度を開発することを目的とした.
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研究実績の概要 |
本研究の目的は,心理的な傷つき体験を経て成人へと成長した小児がん経験者のPosttraumatic growth(以下,PTG)の構造に着眼し,小児がん経験者に感受性の高いPTG尺度を開発することである.2022年度は,PTG理論を基盤として小児がん経験者の自己開示の経験に焦点を当てて質的データの分析・考察を進めた. PTG理論や先行研究では,トラウマティックな出来事に遭ったことで「侵入的思考」に悩まされる段階,すなわち,これまで信じてきた中核的信念が崩壊し,トラウマティックな体験を考えることをやめられない段階から,この体験に意味や学びを見出そうとする「意図的熟考」の段階へと進むことで,PTGに向かうと示されている.そして,このPTGに向かうプロセスを促進させるのが自己開示とみられている.本研究の参加者は,全員が思春期から青年期の間に他者への病気説明や自己開示を経験していた. 小児がん経験者の語りデータより,自己開示の経験による心理的影響を示すテーマとして,(1)仲間と親密な関係を望む,(2)心理的苦境にある人を助けたい,(3)最悪の事態に備える,(4)他者との関係における自信の獲得,(5)自己有用感の増大,(6)自分の経験価値の再認識,(7)関係の変化への期待の増大,(8)失望と慎重さの8つのテーマが明らかになった.これらは,「自己開示欲求の高まり」,「自分や他人の人生を豊かにした喜び」,「人間関係の変化への期待の増大と失望」を概念としていた.対人関係と病気の自己開示がPTG生起に重要であることが明らかになったので,今後は,新たな尺度の概念枠組みから,それに準じた質問項目を出していく計画である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究の遅れには,新型コロナウイルスの影響によるデータ収集の困難が影響した.比較的小さな質的データに有効な分析手法を習得しながら進めており,尺度項目の抽出までの分析に多くの時間を費やしている.当初予定していた研究の進捗には至っていない.
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今後の研究の推進方策 |
尺度のプロトタイプ作成を完了し,プレテストへと進めていくことである.
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