研究課題/領域番号 |
19K10996
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 京都橘大学 |
研究代表者 |
前川 宣子 (河原宣子) 京都橘大学, 看護学部, 教授 (00259384)
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研究分担者 |
松本 賢哉 京都橘大学, 看護学部, 教授 (60454534)
野島 敬祐 京都橘大学, 看護学部, 准教授 (70616127)
湊 宣明 立命館大学, テクノロジー・マネジメント研究科, 教授 (30567756)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 訪問看護 / 高齢・過疎地域 / システム・ダイナミクス / 家族看護 / 訪問看護ステーション / システム分析 / 在宅看護 / 長期療養 / システム・シンキング / 家族レジリエンス / 長期在宅療養 / 長期在宅療養者 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,長期在宅療養者とその家族における療養生活の軌跡と当該家族の家族システム全体の関係性への訪問看護の実際を「家族レジリエンス」と「予防」の視点から明らかにし,構造化することを目的とする. 人的・物理的関係を含む環境が多様である在宅という場所で,年月を経るに従い変化していく家族システムに,長期にわたる時間軸の視点を持つことで訪問看護がどのように関わっていけばよいかを構造化する資料としたい.
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研究実績の概要 |
【目的】長期在宅療養者とその家族への家族看護実践を,システム分析を用いて可視化することを目的とした. 【方法】1.研究協力施設は高齢・過疎地域にある訪問看護ステーションとした.また,長期在宅療養者を,在宅での療養生活が10年以上継続している者とした.研究参加者は,当該在宅療養者とその家族に10年以上継続して関わっている訪問看護師とした. 2.高齢・過疎地域における家族看護実践では,検索数が少なかったため,高齢・過疎地域における訪問看護実践にフォーカスした国内外の文献100件を精読し,本研究に特に関連する文献19件を選択した.KJ法を用いて,上記の文献から訪問看護実践および家族看護実践に関するキーワードを抽出し,グルーピングを行った. 3.KJ法により抽出した小グループ項目について,研究協力施設の管理者・スタッフ(常勤2名・非常勤)・事務員の合計5名とリスクマップを作成した. 4.以上を踏まえて,長期在宅療養者とその家族への家族看護実践において,存在・関与する複数のステークホルダーを網羅的に抽出し,抽出したステークホルダーがコントロールした変数をリストアップした.相互に関連する2変数について因果リンクを検討し,因果ループ図を作成し俯瞰的に可視化した. 【結果】在宅療養者が重症化あるいは看取りの時期になると医療依存度や介護度も高くなること,家族の介護量と介護負担も増加し,介護に関する不安感が高まること,家族の不安感が高まると訪問看護師への緊急呼び出しが増加すること,訪問看護師への緊急呼び出しは,在宅療養者と家族のニーズが満たされるリードタイムに影響を及ぼすこと,しかし,家族のセルフケア力を高めることで,家族から訪問看護師への緊急呼び出しが減少すること,したがって,家族のセルフケア力を高めるケアを実践するには訪問看護実践のインテグリティを維持向上することが重要であることが導き出された.
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