研究課題/領域番号 |
19K11025
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 広島国際大学 |
研究代表者 |
平元 奈津子 広島国際大学, 総合リハビリテーション学部, 准教授 (50441564)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ウィメンズヘルス / 産後 / 姿勢 |
研究開始時の研究の概要 |
女性は妊娠,出産に伴い姿勢アライメントに変化が生じることが多い.産後の女性の姿勢に関する著者の研究で,腰椎前彎の減少,下肢荷重分布が後方に変位することが示された.中高年以降の女性は加齢に伴い胸椎後彎の増大,腰椎前彎の減少という特徴的な姿勢アライメントを呈し,それに伴い立位バランス能力および下肢荷重力の低下が報告され,産後の女性にも同様に姿勢アライメントの変化が下肢荷重機能に影響することが予測される.また,授乳など育児動作で頻繁に坐位を取る機会があるため,坐位時の姿勢を評価し,育児動作に伴う腰痛等の身体症状の軽減に向けた指導が望まれる.
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研究成果の概要 |
日本人女性の姿勢アライメント、立位荷重分布と身体症状を、若年者、産後と中高年の各年代別で計53名を比較検討した。産後女性と中高年女性は胸椎後弯、腰椎前弯の減少を示し、特に産後女性で顕著であった。身体症状は腰痛・尿失禁・肩こりは両群とも30-40%が訴えた。下肢荷重分布は産後・中高年女性の多くと約半数の若年女性が、踵に重心が偏る後方に荷重分布を示した。座位分布においては特に特徴はなかった。若年女性で重心が後方に変位している場合は姿勢アライメントやそれを保持する体幹筋力等の身体機能の低下が推測され、妊娠出産の影響を受ける産後女性や、加齢の影響を伴う中高年女性でも同様の結果が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
女性の各年代別の姿勢アライメントと下肢荷重分布の分析の結果、胸椎後弯の増大と腰椎前弯の減少、下肢後方荷重の増大が認められた。このいわゆる不良姿勢アライメントは、腹横筋や骨盤底筋群当の体幹の安定化に作用する筋の機能低下が原因の1つと考えられ、このような状態が長期間続くと、腰痛や尿失禁等の身体症状を誘発することが予測された。 産後女性は抱っこ等の育児動作が過度な身体負荷となること、若年女性でも同様の身体を呈することを踏まえると、中高年以降に生じる加齢に伴う脊柱アライメント変化や身体機能低下を、可及的早期から体幹機能とそれに伴う身体機能の低下や身体症状の予防が必要であることが示された。
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