研究課題/領域番号 |
19K11031
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
大北 真弓 三重大学, 医学系研究科, 助教 (30806914)
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研究分担者 |
仁尾 かおり 三重大学, 医学系研究科, 教授 (50392410)
村端 真由美 三重大学, 医学系研究科, 准教授 (30363956)
岩本 彰太郎 三重大学, 医学部附属病院, 准教授 (20456734)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 重症心身障害児 / 痛み / 評価 / 尺度 / 尺度開発 / 重症心身障害 / 子ども / 信頼性 / 妥当性 / 非言語的コミュニケーション |
研究開始時の研究の概要 |
言語表出が困難な子どもの痛み反応を捉えることは難しい。その客観的指標として、海外ではPaediatric Pain Profile(PPP)などの痛み評価尺度が開発されているが、我が国ではない。 本研究では、PPPの日本語版を開発する。第1研究ではPPPを翻訳し、重症心身障害児(重症児)30名を対象に、尺度の信頼性と妥当性を検証する。方法は、痛み場面をビデオ撮影し、その録画を看護師が見ながらPPP日本語版を用いて評価する。第2研究では、重症児をケアする看護師30名、理学療法士30名、保護者30名、訪問看護師30名にPPP日本語版を3日間使用してもらい、その有用性を検証する。
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研究成果の概要 |
本研究は、重症心身障害児など言葉で痛みを伝えられない子どもの慢性疼痛を測定する尺度「Paediatric Pain Profile日本語版」を開発し、その信頼性と妥当性を実証した。さらに、Paediatric Pain Profile日本語版を使用し、重症心身障害児の痛みの代理評価に与える要因として、その子どもをよく知る人はその子どものことを知らない人よりも痛みのスコアを高くつけたという観察者側の要因と、医療依存度の高い低年齢の子どもたちや側弯のある高年齢の子どもたち、そしてGERのある子どもたちの痛みスコアが高くなったという子ども側の要因を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Paediatric Pain Profile日本語版を開発したことで、重度の神経筋疾患患児の慢性疼痛を測定することができるようになった。このことは、今まで見過ごされてきた彼らの痛みの存在に周囲の大人が気づき、痛みの変化を観察し、原因を探ることにつながる。また、スコアを親や医療者などチームで共有することで、早期に痛みを緩和することにつながる。重症心身障害児はてんかんや側弯、GERDなどによって慢性的に苦痛を感じているのに、日本では彼らの痛みに関する研究はほとんど見当たらない。信頼性と妥当性が実証された尺度ができたことで、この分野の緩和ケア研究が促進されることが期待される。
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