研究課題/領域番号 |
19K11037
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
|
研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
山本 美智代 東京都立大学, 人間健康科学研究科, 教授 (00269515)
|
研究分担者 |
中川 薫 東京都立大学, 人文科学研究科, 教授 (00305426)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
|
キーワード | 移行期医療 / 転科 / トランジション / 訪問診療 / 重症心身障害者 / トランスファー / 重症心身障害児(者) / 移行 / 重症心身障害 |
研究開始時の研究の概要 |
我が国では,慢性疾患を持つ子どもが成人に達することができた後も,小児科の対象年齢を超えて小児科でフォローされている現状があり,個々にふさわしい成人医療への移行(トランジション)が小児医療の課題となっている.特に,重症心身障害は成人になるに従って変形等の身体的な変化が多いため,成人医療を担う受け皿が少ない.また治る病気ではないため緩和医療という側面からも,単に診療科が変われば良いという問題ではないと考える. そこで,本研究では,1.重症心身障害者が小児医療から成人医療に移行する際に,施設間でどのような問題が生じるか.2.小児医療から成人医療に移行する際の,家族の心理的プロセスを明らかにする.
|
研究実績の概要 |
本研究課題は以下の2つの課題からなる。【研究課題1】小児医療から成人医療に移行する際に、施設間で生じる問題の構造を明らかにする、【研究課題2】小児医療から成人医療に移行する際の重症心身障害者の家族の心理的プロセスを明らかにする。【研究課題2】についてはデータ収集及び分析を終えている。【研究課題1】については、当初の研究計画では、移行期医療の調整をするメディカルソーシャルワーカーまたは看護師を対象にデータ収集を行う予定であったが、【研究課題2】を行った際に、重症児(者)の母親が転科先を自分で探し、直接成人対応の診療科に打診しているケースが多いことがわかった。また、訪問診療所に平時の健康管理を移行する場合があることが見えてきたため、研究対象を変更した。 2023年度は、強化型の在宅支援診療所4か所、訪問診療医5名の聞き取り調査を実施した。5名の聞き取り調査から、1.小児診療科から訪問診療所への移行方法、2.状態悪化時の対応方法、3.在宅医療にとって高いと感じる重症度、4.主治医どこ問題、5.重症心身障害児(者)の家族へのコミットメントの難しさ、5つの事象が明らかになった。これら事象の中で、2.状態悪化時の対応は4つのバリエーションが明らかになった。訪問診療所で移行期医療として訪問診療を導入した重症児(者)が、状態悪化した際には、①家族が自分の判断で元の小児診療科を受診する、②連絡があり訪問診療所の介入で元の小児診療科を受診する、③訪問診療所と関係性のある病院に目星をつけておき、訪問診療所が受け入れ要請を行う、④訪問診療所に移行した際に、訪問診療所から近くの病院に状態悪化時の対応を依頼し、その病院を年1回受診しておく。いずれかの対応をしていることが明らかになった。 2024年度も引き続いて、訪問診療所の調査を継続する。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の研究では、2022年度に本研究課題を終了する予定であったが、【研究課題1】の進行が遅れた。その理由は、新型ウイルス感染症が流行した時期には【研究課題2】のデータ収集が遅れ、それを受けて医療機関にデータ収集を行う【研究課題1】の対象者の選定が遅れてしまい、全体として進行が遅れたためである。
|
今後の研究の推進方策 |
【研究課題1】については、2023年度より研究対象を訪問診療所に変更して研究を進めている。研究対象のリクルートは終了しており、2024年度で本研究課題を終了する予定である。
|