研究課題/領域番号 |
19K11055
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
森 浩美 旭川医科大学, 医学部, 准教授 (40532205)
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研究分担者 |
矢田 しずえ 旭川医科大学, 医学部, 助教 (70865443)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 終末期にある子ども / 在宅療養 / 訪問看護 / 家族 / 超重症児 / 親 / 終末期 / 子ども / 在宅看護 / 終末期看護 |
研究開始時の研究の概要 |
終末期の子どもにとって残された時間を家族と共に家で過ごすことの意味は大きい。しかし、親はわが子が幼くして亡くなる不条理さや延命への期待があり、終末期であることを受け入れ難く、積極的治療の中止や在宅療養への移行にためらいや不安が生じやすい。そのため、子どもと家族を支える看護師は非常に重要となる。しかし、先行研究は乏しく、看護も確立されているとは言い難い。本研究では、①訪問看護ステーションを対象に終末期を在宅で療養する子どもと家族、訪問看護の実態、②訪問看護師を対象に看護師の認識と看護実践、③終末期を在宅で療養した子どもの遺族(親)を対象に子どもと家族の体験を明らかにする。
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研究成果の概要 |
全国2700か所の訪問看護ステーションを対象に終末期にある子どもの訪問看護について無記名自記式質問紙調査を行い、401施設から回答を得た。その結果、過去1年以内に終末期にある子どもの看護経験は0人が127施設、1~5人以下が21施設であり、終末期にある子どもが在宅で療養している可能性は低いと考えられた。 次に、終末期にある子どもを看護する訪問看護師5名に面接調査を行った。訪問看護師は親がわが子との残り少ない時間の中で子どもに愛情を注ぎ、育児することの重要性を捉えていた。そして、訪問看護師は親の意向に沿いつつ、親が主体となってわが子を看取れるように看護していたことが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
訪問看護ステーションを対象とした調査で終末期にある子どもの訪問看護を経験したことがある施設は少数であった。その結果から終末期を在宅で療養する子どもは少ないと推察された。また、訪問看護師への調査においても終末期にある子どもの訪問看護経験が乏しいために自信が持てず、躊躇している現状があった。その一方で、在宅での看取りを経験している訪問看護師は、終末期にある子どもが人生の残された時間を在宅で家族と共に暮らすことの意義を実感し、子どもが逝った後の家族のことも考え、後悔のない子育てを支援していた。終末期にある子どもが在宅で暮らせるような体制の整備が急務であることが明らかとなった。
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