研究課題/領域番号 |
19K11060
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
佐藤 珠美 佐賀大学, 医学部, 客員研究員 (50274600)
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研究分担者 |
野口 満 佐賀大学, 医学部, 教授 (00325648)
中野 理佳 佐賀大学, 医学部, 准教授 (80588707)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 妊娠 / 産後 / 下部尿路症状 / 尿失禁 / 縦断調査 / 前向き観察研究 / 排尿機能 / 妊婦 / 褥婦 / 排尿機能障害 / 前向き観察調査 / 妊産婦 / 観察研究 / 排尿障害 |
研究開始時の研究の概要 |
我が国では2000万人以上の女性が尿失禁に悩まされている。発症率は未産婦,帝王切開後,経腟分娩後の順に高く,全妊産婦にリスクがある。産後自然に回復すると考えられてきたが3~5年かかるとか,産後3か月で回復しなければ永続するとの報告もある。予防には早期診断が必要と言われるが,産後の排尿障害をフォローする機会は殆どない。 本研究の目的は,介入を伴わない前向き観察研究により,①妊娠分娩による排尿機能の変化および尿失禁等の排尿障害の状況を明らかにする。②産後3か月,産後6か月,産後12か月の尿失禁のリスク因子を探索する。これらをもとに産後の尿失禁のスクリーニングや排尿ケアについて検討することである。
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研究成果の概要 |
本研究は妊娠期および産後1年における尿失禁の発症状況とリスク因子を明らかにすることを目的とした。妊娠第1期から産後12カ月まで追跡し、187/258名が回答した。 非妊時尿失禁なしの163名で妊娠第1期に26%尿失禁が出現し、第3期は63%に増え、産後は20%台で推移した。産後12カ月の尿失禁に過去のICIQ-SFスコアが関連し、産後3か月の特異度が0.92と高く、カットオフ値は1.5/21点だった。BMI、産科・新生児要因の関連はなかった。非妊時尿失禁あり26名の尿失禁率は妊娠第1期の62%から第3期の92%に増加し、産後42%から54%で推移した。産後12カ月の尿失禁には年齢のみが関連した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
妊娠や出産を契機に発症する尿失禁は、産後3か月までに軽減しない場合、5年、10年と長期化し、加齢により悪化することが海外で報告されている。今回、日本人女性の妊娠第1期から産後12か月までの尿失禁の発症経過の詳細を明らかにすることができた。産後12か月の尿失禁を産後3か月のICIQ-SFスコアで予測できる可能性が示されたことで、乳児健診での母親に対する尿失禁スクリーニングや予防的介入の可能性が示された。
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