研究課題/領域番号 |
19K11093
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
|
研究機関 | 宮崎県立看護大学 |
研究代表者 |
田中 美智子 宮崎県立看護大学, 看護学部, 教授 (30249700)
|
研究分担者 |
津田 智子 宮崎県立看護大学, 看護学部, 准教授 (30305172)
長坂 猛 宮崎県立看護大学, 看護学部, 准教授 (30332977)
野末 明希 宮崎大学, 医学部, 助教 (30569794)
有松 操 鹿児島純心女子大学, 看護栄養学部, 講師 (50289659)
江上 千代美 福岡県立大学, 看護学部, 教授 (50541778)
松山 美幸 福岡県立大学, 看護学部, 助教 (90468306)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | 更年期女性 / 睡眠 / 自律神経反応 / 介入方法 / 音刺激 / 呼吸法 / 入眠前後 / 睡眠パラメータ / 主観的評価 / 自律神経系 / パフォーマンス / ストレス / 日中のパフォーマンス / 睡眠の質 / 生活の質 |
研究開始時の研究の概要 |
更年期女性における睡眠の研究では、総睡眠時間の短縮などが認められており、昼間の眠気、日中のパフォーマンスに影響を与えていることや睡眠障害が長引くことで、精神の健康にも影響を与えることが考えられる。これまで更年期女性の健康管理、生活状況に関しての研究はアンケート調査が多く行われ、主観的評価を用いて比較しており、日常生活の中で睡眠を自律神経活動などの客観的指標及び主観的評価から総合的に評価した研究は少ない。この研究では日常生活上でのストレッサーの有無もしくはその大小に着目し、睡眠の実態を明らかにする。さらに、睡眠が翌日のパフォーマンスにどのような影響を与えているかについても検討する。
|
研究実績の概要 |
更年期女性の入眠前後の自律神経反応が睡眠パラメーターにどのような影響があるかについて検討するとともに、介入方法の検討目的で音刺激、呼吸法を取り入れた際の睡眠状態について予備的研究を行った。入眠前後の自律神経反応については、45~55歳の更年期女性を対象とした。自宅での日常的な眠りについて、眠りSCAN(Paramount Bed社製)を用いて計測した。自律神経系の反応については心拍モニター(myBeat ユニオンツール社製)を用い、RR間隔から自律神経活動を算出した。各対象者は5~9日間の睡眠状態を1~2ヶ月間で測定し、起床時に前日の睡眠についてOSA睡眠調査票とVASによる評価を睡眠日誌に記述した。入眠前と入眠中の自律神経反応は心拍モニターのデータをコンピュータに取り込み、RR間隔を算出し、時間領域解析法とローレンツプロット法で捉えた。介入方法の検討の予備研究では、音刺激と呼吸法の介入を、成人女性各1名を対象として行った。どちらの介入も就床後で入眠前に行い、音刺激に関しては「眠りを促進する音楽」「自然の音」「好きな音楽」「ラジオ:一人」「ラジオ:会話」「無音」の5条件を比較し、呼吸法はゆっくりとした腹式呼吸を3分程度行った。 入眠前後の自律神経反応については、入眠前と入眠後30分のRR間隔の差が大きい方が睡眠時間や在床時間が長い傾向にあった。VAS値も高く、睡眠に満足しているようであるが、有意差は認められなかった。勤務日と休日において、休日には睡眠状態への自律神経系の関与が認められ、RR間隔が延長している方が睡眠時間が短かったが、勤務日にはそのような傾向は認められなかった。勤務日と休日で、睡眠に影響している要因に違いがあることが示唆された。介入方法検討の予備研究はデータ収集を行った状態であるので、今後、解析を行い、どのような介入が適しているかについて検討していく。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症による行動制限などがあったため、実験研究の対象者確保が難しい面があった。研究内容が、デバイスを用いて、また、唾液採取などが必要であったため、複数名にデバイスを貸し出すことができなかった。加えて、所属内の新型コロナウイルス感染症の予防対策による制限もあったこと、それに伴う分担者との対面ミーティングができなかったことや新型コロナウイルス感染症による教育への対応で、それらに時間を要したことで、研究に配分する時間の捻出が難しかったことも影響している。
|
今後の研究の推進方策 |
今年度、1年間の延長を行ったこと、また、新型コロナウイルス感染症の分類が変更になることで、対象者のリクルートなどが容易になると考える。介入方法の予備的研究を行っており、その結果を踏まえて、複数名への介入を導入する予定である。行動制限があったことで、分担者との対面でのミーティングができなかったが、この点に関しても制限がなくなることで円滑に実施できると考えている。
|