研究課題/領域番号 |
19K11098
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
寺田 由紀子 帝京大学, 助産学専攻科, 講師 (40738019)
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研究分担者 |
吉沢 豊予子 関西国際大学, 保健医療学部, 教授 (80281252)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | ダブルケア / 育児と介護 / ケアリングマスキュリニティ / 男性の育児と介護 / 女性の就労継続 / 夫婦協働 / 男性のセルフケア / ジェンダー平等 / ケアリング・マスキュリニティ / 夫婦協同 / 育児 / 介護 / 男性のケア力 |
研究開始時の研究の概要 |
日本において少子高齢化とともに出産の高齢化が進み、親の介護と未就学児の育児が同時に進行する「ダブルケア」を行う者が増加している。本研究の目的は、ダブルケア(育児と介護)を行う夫婦の、とりわけ男性側の主体性を高める要因を検討し、夫婦協同のもと育児や介護を行う「コ=ケアラー」モデルの開発を行うことである。方法としてインタビューによる質的調査で夫婦協働のメリットや男性の主体性を高める要因を明らかにし、モデルの概要を創り上げ、量的調査によりモデルの検証を行い「コ=ケアラー」モデルを開発する。ダブルケアに対応し、夫婦の関係性も保ちつつ育児や介護により離職せずに夫婦が望む人生を送るための示唆を得る。
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研究成果の概要 |
日本では、ダブルケアを行う女性に大きな負担がかかっているが、その背景には男性が主体的かつ積極的にケアへ参画しにくいという社会的課題がある。そこで、ヨーロッパで、男性のケアへの参画を促す施策にも用いられている「ケアリング・マスキュリニティ」という新しい理論に着目し、研究を行った。「ケアリング・マスキュリニティ」という新しい男性性を測定する尺度(質問紙)を開発した。また、ケアリング・マスキュリニティと男性の健康やセルフケアの関連を明らかにした。ダブルケアに関しては、これらの研究知見を活かし、主催の支援団体における支援活動に積極的に取り組んだ。さらに医療専門職や一般の方へのダブルケアの周知に努めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
男性が積極的にケアにかかわる要因として、Elliott(2016)のケアリング・マスキュリニティに着目した。理論をもとに、男性がどのくらいケアリング・マスキュリニティという男性性(男らしさ)を持っているかを調べるための質問紙を開発した。また、ケアリング・マスキュリニティを高くもつ男性は健康にも良い影響を与えていることも明らかにし、男性が積極的に他者のケアに関わることは、自分自身の健康にも良いことを示した。 男性自身も「男は仕事、女は家庭」という従来の性別役割分業を越えて育児や介護に参画することは、ケア負担の重い女性の助けになるだけではなく、男性自身にとってもメリットが大きいことが示された。
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