研究課題/領域番号 |
19K11106
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
松本 祐佳里 福岡大学, 医学部, 講師 (80465765)
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研究分担者 |
中井 寿雄 金沢医科大学, 看護学部, 准教授 (10708986)
宮城 由美子 福岡大学, 医学部, 教授 (20353170)
長谷川 珠代 福岡大学, 医学部, 准教授 (30363584)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 医療的ケア児 / 災害の備え / 災害対策 / 避難行動 / 災害 / 備え |
研究開始時の研究の概要 |
医療的ケア児と関係者で有機的なネットワークを構築することで、医療的ケア児と家族が参画した災害への備え対策の整備を目指すことを目的とし、【研究1】として、福岡県福岡市をモデル地区とし、訪問看護ステーションの担当者とグループインタビューを行い、“地域で生活する医療的ケア児が災害時に生き延びるために必須な備え”の項目をリスト化する。【研究2】として、研究1で明らかになったリストと先行研究を参考に、自記式質問紙を作成し、①福岡県福岡市に居住するすべての医療的ケア児の把握と、②災害への備えと避難行動及び避難生活への課題を明らかにし、福岡市医療的ケア児災害備えネットワーク会議を設立することを目指す。
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研究成果の概要 |
医療的ケア児とその養護者は、発災時に指定避難所へ避難しない意思を示しているにも関わらず、医療的ケアが継続できるような十分な備えをしていない現状が明らかになった。また、避難生活についても80%以上が想定できていないと回答しており、被災を自己に置き換えて考えることができていない可能性がある。医療的ケア児は、子どもの年齢、障害の程度、必要な医療デバイスなど、一律な災害マニュアルでは対応できない。医療的ケア児の養護者は、日々の子どものケアで疲弊し、災害発生時のことまで考える余裕がないことが推察される。今後は、家族が子どもの状況に応じた災害対策を考えることができるよう支援が必要である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義として、医療的ケア児(者)とその養護者は、発災時に指定避難所へ避難しない意思を示しているにも関わらず、医療的ケアが継続できるような十分な備えをしていないことが明らかになった。これまで多くの災害対策マニュアルが発行されているが、十分に活用できていないことが推察される。医療的ケア児の養護者は、日々の子どものケアで疲弊し、災害発生時のことまで考える余裕がないこと、マニュアルの活用ができていない現状を踏まえていくことが必要である。医療的ケア児の災害への体制を整えるためには、医療的ケア児のケアに従事する支援者と協力していくことが重要であり、次の支援体制構築の示唆を得ることができた。
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