研究課題/領域番号 |
19K11168
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 西九州大学 |
研究代表者 |
平原 直子 西九州大学, 看護学部, 准教授 (80382399)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 防災 / 率先避難者 / 高齢者 / 避難行動 / 災害対策 / 災害看護 / 率先避難 |
研究開始時の研究の概要 |
研究の目的は、水害時に自らの判断で避難行動をとる率先避難高齢者を育成することである。今回の研究では、高齢者の水害による避難決定要因と特性の解明、率先避難高齢者育成のための防災教育教材の作成、作成した教材を使用した防災教育の実施評価を実施することを目標とする。
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研究実績の概要 |
水害時に自らの判断で避難行動をとる“率先避難高齢者”を育成することは地域防災や減災に役立つと考えられる。本研究の目的は、水害時に自らの判断で避難行動をとる率先避難者を育成することである。今年度は、これまでに作成した率先避難者を育成するための防災教育教材の中から、災害歴史遺産、ハザードマップ、防災行動計画等を使用し、1集団に対して高齢者への防災教育を実施した。また防災教育の前後には、質問紙調査票を用いて防災意識および防災教育の効果を評価した。ハザードマップについては、普及も進み存在自体は知っているものの災害の種類別であることや活用方法を理解していない者が多数おり、活用方法や居住地域の災害理解に役立ち、防災教育に取り入れる意義を確認することができた。個人での防災行動計画立案後、他の参加者と共有する時間を設けたが、活発な意見交換ができ、他の参加者の計画内容を参考にする参加者も多数見られた。 防災グッズの紹介では、参加者も実際に手に取ったり目の前で見ることでサイズ感や重量などを確認でき、購入意欲を見せる者もいた。今回、防災教育を実施した集団では、居住地域範囲が広く、防災行動計画については個人の行動のみであり、共助・地区防災という観点では評価できなかった。今後は、自治体の協力を得るなど研究参加者のリクルートを工夫し、地区防災力の強化を含め、より多くの率先避難者の育成を目指したい。また今回の介入結果から明らかになった課題に対し、教材・教育方法を洗練化し、防災教育を継続実施していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナウィルスの感染拡大により計画当初の時期から防災教育の実施自体は遅れたが、計画修正の後、防災教材の作成、防災教育の実施、評価のための質問用紙を作成し、使用することができた。今年度は、国内学術集会にて研究成果の一部を発表し、課題と対応策について検討することができた。
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今後の研究の推進方策 |
防災教育で使用する教材については、今年度使用したものを活用する。また防災教育の前後には今年度使用した質問紙調査票を用いて防災意識および防災教育の効果を評価する。居住地域の近い高齢者集団を対象とし介入することで、地区防災力の向上が期待できるため、対象集団のリクルートについて検討し、実施・評価する。
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