研究課題/領域番号 |
19K11195
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 純真学園大学 (2022-2023) 西九州大学 (2021) 佐賀大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
脇崎 裕子 純真学園大学, 看護学科, 講師 (90389487)
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研究分担者 |
藤野 成美 佐賀大学, 医学部, 教授 (70289601)
重松 由佳子 (有馬由佳子) 久留米大学, 医学部, 教授 (90320390)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 認知症 / 看護連携 / BPSD / 急性期病院 / ガイドライン / 認知症者 / 身体合併症 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究目的は、身体合併症治療目的により急性期病院に入院した認知症者の地域生活継続を目指し、外来-病棟-退院調整-訪問看護の各時期に関わる看護師が途切れのない看護師間の連携(看護連携)により「行動・心理症状(BPSD)や身体合併症への適切な対応」を図るための情報共有、アセスメント、看護活動及び評価の可視化が可能となる看護連携ガイドラインを開発することである。本研究により身体合併症を抱える認知症者の多様な症状に対応するため、入院時早期からの地域生活継続にむけた支援の推進と、認知症者の意思が尊重され、できる限り住み慣れた地域のよい環境で暮らし続けることができる社会の実現を目指す対策への提言を図る。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、急性期病院に入院する認知症者の行動・心理症状(以下BPSDとする)や身体合併症への適切な対応を目指すための課題抽出および地域生活継続に向けた看護連携上の課題の明確化を図り、看護連携ガイドラインの項目の抽出を実施することである。 これまでのインタビュー調査から、認知症者の身体合併症および認知力低下に伴う<意思疎通の困難さ>、<介護拒否>、<身体の清潔と食事への関心の低さ>、<内服薬の自己管理の困難さ>などが明らかとなった。また地域生活継続に向けた看護連携上の看護師に求められる課題として、<BPSDにおける判断>、<身体的支援の継続>などが明らかとなり、情報共有を図り他部署間と連携していくことが効果的な支援につながることが示唆された。 さらに、その背景として、認知症者のBPSDとベンゾジアゼピン系薬剤(以下、BZDとする)との関連が考えられ、BZDの服用が薬剤性せん妄リスクや認知機能低下を引き起こし、ADL低下および認知症者を支援する家族、看護職、介護職連携上の課題となることが抽出された。 以上の成果から、本年度は、認知症者のBPSDおよびADLとBZDとの関連について対面による56組の認知症患者と看護職および介護職へ対面方式での面接調査による無記名自記式質問紙を用いた横断的調査研究を行った。その結果、BZDを内服している認知症者において、 BPSDに対する介護者のケア負担度が高まっている可能性が示唆された。BZDの減薬が、薬剤適正においても推奨されるが、内服によってはBPSDが安定している可能性がある。この現状と課題をふまえて、次年度も本調査を継続し、認知症ケアにおける看護連携ガイドライン案を構築する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ禍により、調査がBPSDと2年遅れで開始した。また、職員欠員で業務量が増え、研究の進行が遅延している。
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今後の研究の推進方策 |
本研究の前段階で、英国では、専門職の裁量権を拡大し、多職種連携及び多職種参加型のチーム医療を行うことが医療の特徴であること、日本においてもタスクシフティングにより、専門性をより充実させ、安全で質が高くかつ持続可能な医療提供体制の構築を進めていること等について示唆を得ている。今年度、認知症者のBPSDとベンゾジアゼピン系薬剤(以下、BZDとする)との関連が考えられ、BZDの服用が薬剤性せん妄リスクや認知機能低下を引き起こし、介護負担度が示唆された。この国内外の現状と課題をふまえて、認知症ケアにおける看護連携ガイドライン案を構築する。
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