研究課題/領域番号 |
19K11252
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 甲南女子大学 (2021-2023) 大阪府立大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
山地 佳代 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 准教授 (80285345)
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研究分担者 |
長畑 多代 大阪公立大学, 大学院看護学研究科, 教授 (60285327)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 認知症 / アドボカシー / 高齢者施設 / 日常生活支援 / 尺度開発 / 非ランダム化比較試験 / 高齢者 / 研修会 / ガイドライン / 教育プログラム |
研究開始時の研究の概要 |
認知症高齢者が人生の最期まで尊厳ある生活を送るためには、援助が必要な状況になっても食事や排せつなどの日常生活のひとつひとつにおいて尊厳を尊重される支援を受けることが、第一義的に重要な課題であるといえる。申請者らは、先行研究によって高齢者施設での日常生活支援において認知症高齢者の権利を護り意思決定を支援するためのアドボカシー実践ガイドラインの開発に取り組んだ。本研究では、アドボカシー実践ガイドラインを活用し、高齢者施設で働く専門職がアドボカシー実践力を向上することができるような教育プログラムを開発、実施し、その効果を検証することを目的とする。
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研究成果の概要 |
認知症高齢者の日常生活支援におけるアドボカシー実践指標を、高齢者施設のケア専門職が活用することによりアドボカシー実践が向上するか検証した。検証に先立ち、全国の高齢者施設のケア専門職への質問紙調査を実施し、965部の有効回答を分析した結果、信頼性および妥当性が確認された4因子24項目で構成される「高齢者施設における認知症高齢者の権利を守る日常生活支援尺度」を開発した。 特養のケア専門職を、アドボカシー実践指標の説明を受ける群と、研修を受ける群に割り付け、効果を検証した。両群とも介入後にアドボカシー実践頻度が有意に向上したが交互作用はみられなかった。アドボカシー実践指標の有効性が確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アドボカシー実践指標は、認知症高齢者への日常生活支援をアドボカシーの概念に基づき捉えなおした新しい指標である。本研究では、アドボカシー実践指標の活用効果検証により、介入後にアドボカシー実践頻度が有意に向上することが明らかになったことから、ケア専門職が認知症の特徴をふまえて日常生活支援においてアドボカシー実践を具体的に意思決定できることが示された。また、高齢者施設における認知症高齢者の権利を守る日常生活支援尺度を開発したことにより、アドボカシー実践頻度を測定することが可能となった。本研究成果は、認知症高齢者のケアの質の向上に寄与することが示唆された。
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