研究課題/領域番号 |
19K11261
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
|
研究機関 | 帝京科学大学 |
研究代表者 |
糸井 和佳 帝京科学大学, 医療科学部, 教授 (30453658)
|
研究分担者 |
小宮山 恵美 帝京科学大学, 医療科学部, 講師 (20775051)
梅崎 かおり 帝京科学大学, 医療科学部, 講師 (60737005)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 若年性認知症者 / 支援ツール / サービス / 家族支援 / 若年性認知症者支援 / ライフライン・メソッド / 観察研究 / 居場所 / サポーター / 若年性認知症 / 地域づくり / 認とも / ボランティア / 家族 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、都市部の若年性認知症者のニーズの明確化と、大学と地域の協働において、若年性認知症者の能力を活かしたプログラムを開発し、その効果を検証することである。現在、若年性認知症者の受けられるサービスは高齢者と同様であるが、若年性認知症者と家族のニーズにはどのような要素があるのかを明らかにし、若年性認知症者の不安や症状をケアしながら役割意識を果たせるようなプログラムを、希薄化の進んでいる都市部において住民とともに構築することを目指す。これらは孤立している若年認知症者と家族の生活の質を向上させ、わが国の地域包括ケアにおける互助や共助を具現化する意義が大きく、急務の課題である。
|
研究実績の概要 |
本研究の目的は、若年性認知症者を介護する家族の視点から、時期による困りごとを質的帰納的に明らかにすることである。 調査対象は、若年性認知症者を介護している家族で、研究協力が得られた者である。データ収集方法は、60分程度の半構成的面接を行い、許可を得て録音し逐語録を作成した。内容は症状に気づいてから今までの困りごとやサービス利用に至る困難である。分析は質的帰納的に行った。1例ずつ逐語録を精読し、事例の背景を比較し共通性や異質性を考慮しカテゴリを作成した。 さらに、時期に応じた対象の主観的な訴えや困りごとについて確率的な重みを与えるため、トピック分析を行った。本研究は帝京科学大学人を対象とする研究倫理審査委員会の承認を得た。 結果は①認知症専門医の確定診断に至るまでに、他の精神疾患を疑われるなど時間を要していた。②早期退職も仕事への支障により調整の必要が生じ、車や自転車も危険性から辞めざるを得ない状況があった。③診断後も本人・家族が必要な社会資源につながるまで時間がかかっていた。④在宅サービス利用中も、目を離せない介護生活で疲弊し、同居の子どもへの精神的影響を懸念し一人で抱え、重介護から施設入所を何度も考えていた。⑤病院や施設を利用中は施設入所費用が高額で長期間にわたり経済的不安を感じていた。これらから、診断直後に介護保険や障害年金受給などにつなげることや若年性認知症者の状態に応じた包括的支援、経済的支援が重要と思われた。 この結果について公表し、今後は、若年性認知症者の支援者が活用できる支援ツールや地域住民向けの啓発媒体を作成する予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究の進捗状況はやや遅れていたが、今年度に対象者のヒアリング調査が終了できたため、今後は順調に進める予定である。
|
今後の研究の推進方策 |
今後はこの結果をもとに支援ツールの作成に着手する。
|