研究課題/領域番号 |
19K11267
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛 |
研究代表者 |
松井 美帆 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, その他, 教授 (60346559)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 心不全 / 緩和ケア / 研修プログラム / 看護師 |
研究開始時の研究の概要 |
慢性心不全は主として高齢者の疾患であり、高齢化のさらなる進展により心不全患者の顕著な増加が見込まれている。心不全の緩和ケアについては十分に実施されているとは言い難く、医療従事者を対象とした教育が必要であるが、教育ニーズや教育効果を検討した報告はなく、研修プログラムについてもその内容は確立していない。 本研究では、診断時からの心不全緩和ケアの普及へ向けた研修プログラムの効果を検討することを目的として、1)循環器病棟に勤務する看護師を対象に緩和ケアに関する教育ニーズを明らかにする、2)心不全の疾患特性を踏まえた緩和ケアについて看護師を対象とした研修プログラムを実施、その効果を検証する。
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研究成果の概要 |
本研究では、看護師を対象に心不全緩和ケアの研修プログラムを実施し、その効果を検証した。介入群には90分からなるオンライン研修を行い、心不全緩和ケアの概念、症状マネジメント、意思決定支援等についてテキストを用いて説明した。対照群には同様のテキストを送付した。 対象者全体の平均年齢は39.95歳、看護師経験年数は平均16.94年であった。心不全の研修プログラムの効果について、緩和ケアに関する知識については、介入群では介入前に比較して介入直後に得点が上昇し、対照群においてもテキスト閲覧直後に同様の傾向が認められた。緩和ケアに関する困難感では、両群共に介入前に比較して1か月後に得点が減少していた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
緩和ケアを必要とする人の3人に2人は心臓、肺、肝臓、腎臓、脳など慢性疾患の非がん疾患であるとされている。わが国でも高齢化の進展を背景に非がん疾患の緩和ケアのニーズが高まっている。2018年 4月の診療報酬改定により緩和ケアの対象疾患に末期心不全が追加されたが、予後予測が困難であること、患者・家族と医療者とのコミュニケーション不足などにより適切な緩和ケアが提供されているとは言い難い現況にある。医療チームの一員として、看護師が心不全の臨床経過や予後、アドバンス・ケア・プランニングについて精通した上で、適切な症状マネジメントを行うことは、心不全の診断時からの緩和ケアにおいて重要である。
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