研究課題/領域番号 |
19K11272
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
小寺 さやか 神戸大学, 保健学研究科, 准教授 (30509617)
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研究分担者 |
中世古 恵美 関西国際大学, 保健医療学部, 准教授 (00513425)
田中 祐子 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 准教授 (10535800)
岩本 里織 神戸市看護大学, 看護学部, 教授 (20321276)
井上 清美 姫路獨協大学, 看護学部, 教授 (20511934)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 行政保健師 / グローバル社会 / コンピテンシー / 指標 / 教育プログラム / グローバル / 公衆衛生看護 / 能力 / 保健師 / 専門能力 / 介入 |
研究開始時の研究の概要 |
日本社会のグローバル化を背景に,地域住民に多様な文化的背景を持つ人々が増加し,地域住民の健康の保持増進を支援する保健師にも文化的理解や国際性が求められている。本研究ではグローバル社会において行政保健師に求められる能力を強化するための教育プログラムを開発し,その効果を検証することを目的とする。準実験研究デザインとし,定量・定性的評価標により教育プログラムの効果を検証する。
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研究実績の概要 |
本研究ではグローバル社会において行政保健師に求められる能力を強化するための教育プログラムを開発し、その効果を検証することを目的としている。2023年度は、行政保健師等を対象とした質的調査から抽出された「グローバル社会で求められる保健師のコンピテンシー(7領域27項目)」の実態を把握するため、全国保健所・保健センター計429か所の保健師を対象に全国調査を実施した。計210名から回答が得られ、208名を有効回答として分析した結果、外国人の文化的理解やコミュニケーション、権利擁護といった個別支援レベルで必要なコンピテンシーは比較的高ったものの、地域社会及び国際社会レベルで求められるコンピテンシーは低い傾向であることが明らかとなった。これらの結果を基に、グローバル社会で求められる保健師のコンピテンシーの向上を目的としたセミナー(2回シリーズ)を実施した。対象者は自治体に勤務する保健師であり、外国人住民の支援に携わったことがある者とした。研究に同意が得られた参加者10名(うち1回のみの参加者3名)のデータを分析したところ、セミナー参加前と比較して参加1か月後及び参加3か月後で「グローバル社会で求められる保健師のコンピテンシー得点」は有意に増加した(いずれもp<0.05)。項目別にみると、1か月後の評価では「外国人住民の顕在・潜在化している健康課題とその背景を明らかにする」「外国人住民の健康課題を解決するために必要な社会資源を考える」といった地域社会レベルの支援で求められるコンピテンシーの得点が有意に増加した(p<0.05)。また、有意差は認められなかったが、国際社会レベルで求められるコンピテンシーの全ての項目で平均値が増加した。データ数は少ないものの、本教育プログラムはグローバル社会で求められる保健師のコンピテンシーの向上に一定の効果がある可能性が示された。
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